内容説明
『一億の日本人』「日本人と愛国心」「天皇 その無用の大用」など日本人と日本人に関する論稿と付録として年譜、著作リスト等を収録。
目次
一億の日本人(焼跡のなかの日本人;勝者と敗者;戦後の諸改革;社会党の飛躍と挫折 ほか)
論文選(「奇妙な革命」の遺産(一九六四年)
日本人と愛国心(一九七〇年)
ダブル・スタンダード批判(一九八一年)
日本の宿命を見つめた眼(一九八二年) ほか)(高坂正堯教授略年譜;高坂正堯著作集通巻目次;高坂正堯著作・その他リスト;高坂正堯著作集全八巻人名索引)
感想・レビュー
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Splash
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「肩を並べるまでは目標がある。しかし、肩を並べたあとでは目標を自分で設定しなければならない。」1969年に、こう懸念を表明した高坂が、失われた20年を見たら、「お前ら何やってんだ」と怒鳴られたであろう。戦後の道筋も見えない中を、昭和天皇、吉田茂、岸信介らは、したたかに歩んできた。その足跡を明快に解説している。どん底にあっても、これより悪くならないと、明るさを失わず前向きに努力する日本人の気質、GHQによる強制的な改革推進が戦後復興の鍵だった。2015/11/23
denken
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敗戦から1960年代末までの日本史を扱う「一億の日本人」。ここでは高坂史観の日本史が読める。ところで例えば吉田茂に関して既に「宰相吉田茂」を読んでいたりすると目新しいことが少なくなる。その関係で感動が少なかった。残りのページには論文の集まりが置いてある。自伝あり教育あり。論文のほうが興味深かった。2009/06/26