内容説明
いままで誰も読んだことのないような物語であると保証いたします。イヴはなぜ禁断の木の実を食べたのか。人類神話をひっくり返す衝撃のファンタジィ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sakko/さよ
3
なぜイヴとアダムはエデンを追放されることになったのか。なるほどこれはキリスト教圏では問題作でしょうね。時系列がばらばらで若干分かりにくかったけど、繊細な心理描写に読み応えがありました。リリスが元妻だと分かった時のイヴの狼狽ぶりとアダムの「昔のことだ」って反応に笑ってしまった。人類の祖でも何も変わらんのねw2015/02/19
ハルトライ
1
最初の一文から惹かれて、読み続けた。イヴの心理描写といい、なんとも素晴らしい。フェミニズム的な観点の「新・新約聖書」ではあるんだけれど、それでいて、フェミニズムすぎないように綺麗に調節されているような印象も受けた。登場する男がアダムだけなら女尊的に見えてしまいそうなところだけれども、そこに蛇やリリスを絡めることで上手く避けている。そして、なにより楽園らしく文章がとても整っていて、綺麗。内容がわからなくても、文章で十二分に満足できる内容になっている。2013/01/23
慧
0
★★
かっぱまき
0
イヴがイチジクの実をかじるところで物語はクライマックスになり、終了。それまでのエデンの園での生活を通じたイヴの心理描写を淡々と読む感じ。 物語の盛り上がりとかスピード感とかはないが、難しい言葉が出てこないので、詩を読む感じでスラスラ読める。 キリスト教に馴染みのない自分にはピンとこない部分もあったが、文章が美しいので全体的に楽しめた。2024/01/29