詩神は渇く - アルコールとアメリカ文学

詩神は渇く - アルコールとアメリカ文学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 367,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784924815094
  • NDC分類 930.29
  • Cコード C0098

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

18
翻訳題は、アナトール・フランスの『神々は渇く』に由来か。良い題。 米国の、フォークナー、フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、オニール等の作家がアルコール中毒に痛めつけられ、苦しんだ――。アル中作家のタブーに正面から挑んだ、画期的なアメリカ文学の裏面史。序章で、<ノーベル文学賞を授与された生粋のアメリカ人7人のうちの5人はアルコール中毒であった。同じ苦しみを持った20世紀のアメリカ作家のリストは、極めて長いものになる。割愛できる大物はごくわずかにすぎない>と。1994年刊。今の時代はどうなっているのか――⇒2021/03/20

10
酒を飲むことが創作に対して良い影響を与えるという共同幻想は21世紀においてもまだ根強いように思える(それが所謂ドラッグであることも多い)。それどころか20年代から30年代のアメリカでは「一流の作家とは酒を飲む作家である」と信じられていたらしい。著者は4人の作家(フォークナー、フィッツジェラルド、ヘミングウェイ、オニール)の病状と作品の出来不出来を丹念に照らし合わせて上記のような共同幻想を打ち砕く。アルコール中毒は作家生命にとって致命的なものなのだ。通常の伝記ではあまり見られない切り口だけに興味深い一冊。2017/05/18

カッパ

9
芸術家はアルコールに限らずなにかにおぼれている人が多い印象はあった。アルコールにおぼれている人も多いのだとは思う。命を削って書いていたのだろうか。そう思えてしかたない。2019/11/28

azimuth

3
うちの教授イチオシのアメリカ文学論。フォークナー、ヘミングウェイ、フィッツジェラルドにオニールと、そうそうたる面々。(ジャック・ロンドンも仲間に入れてやってよ、と思ったけどこの4人とは世代が違うのか)各作品についてのコメントや執筆当時の事件や人間関係を織り交ぜつつ、かつて「精神的」病気であると見なされていたアルコール依存症によって「肉体的に」崩壊していく作家たちについて論ずる。作品といちいち照らし合わせながら読めば、もっとおもしろいんだろうなあ。『老人と海』はたいした傑作ではない、という主張には膝を打った2011/03/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/144816
  • ご注意事項

最近チェックした商品