内容説明
現代によみがえった215年前の大冒険。小学生でも読める総ルビ付き。これまでなかった完全現代語訳。この物語は、天明4年(1784)に毛利正直が書いたもので、島津二十五代重豪公の開化政策に便乗する権力者を悪狐にたとえ、これを退治するという意図を込めた作品であり、中期江戸文学の中でも高く評価されている優れた文学作品である。
目次
兵六たちが、吉野原の狐退治を相談する話
「毛利正直、兵六夢物語の碑」
狐たちが、苙の元で、謀を相談する話
「苙」
兵六、磔者坂で、茨木童子に出会う話
「実方太鼓橋」
兵六、帯迫で、山伏の一眼坊に出会う話
兵六、葛掛原で、吉野茶屋女の抜け首に苦しめられる話
兵六、苙の元で、三つ目の旧猿坊に泣き叫ぶ話
兵六、菖蒲谷をすぎたところで、闇間小坊主に取り囲まれる話〔ほか〕