内容説明
マンガや映画・演劇などに加工されて流通することも多い『源氏物語』。このテクストのもつ求心的かつ遠心的な文化作用を、通時(=地層)と共時(=地平)の両面から記述し、「源氏文化」の社会的・歴史的・政治的な布置を問う。
目次
1 源氏文化の地層(物語・小説史のなかの『源氏物語』;中世における『源氏物語』享受―夕顔をめぐって;『源氏物語』の絵画化と意匠化―日本美術史の視点から;「古典復興」の諸相―江戸時代文芸の一面;昭和戦時下の『源氏物語』)
2 源氏文化の地平(『源氏物語』の現代語訳;映画化された『源氏物語』;歌舞伎と宝塚歌劇の『源氏物語』;『源氏物語』のコミックとキャラクタライズ;『源氏物語』を理論する―理論の抵抗と思想の可能性 ほか)
著者等紹介
立石和弘[タテイシカズヒロ]
1968年生まれ。フェリス女学院大学非常勤講師。専攻は物語文学
安藤徹[アンドウトオル]
1968年生まれ。龍谷大学助教授。専攻は平安朝文学・物語社会学
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