内容説明
「権力」と「文化」は相対立するものではない。「権力」にはさまざまな形態があり、一方で人間集団が織りなすものすべては「文化」の範疇に入る。院政期の権力=文化空間を、従来の政治史・文化史の枠組みを超えて活写する。
目次
1 院政期の文化と時代―“見る”ことの政治文化学
2 院政期の政治神学―仏法王法相依論の起源・論理・実態
3 社会的「決定」の手続と「法」―“例”の作用をめぐって
4 院政期の権門―内乱と武士政権の分立
5 伝奏の女房―高倉院政期の性と政
6 知と血―摂関家の公事の説をめぐって
7 “文狂”の時代―院政期の宗教言説と偽書の創出
8 梵・漢・和語同一観の成立基盤
9 和歌の思想―詠吟を視座として
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