感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鏡裕之
2
どんな時に羞恥を感じるのか。ヨーロッパ人だけでなく、太平洋の人たちやアラブの人たちの姿も描いている。そのあたりは、フレイザーの名著『金枝篇』を思わせる。興味深かったのは、後半のマスターベーション(自体愛)についてのくだり。7世紀のテオドルス教皇の教会法典「マスターベーションは40日間の罪の償いのための苦行に値する」。トマス・アクィナス「マスターベーションは自然に対するその他の性的な罪よりもおく無べき行為ではないが、しかし、姦淫よりも悪である」。キリスト教の、あきれるほどのウルトラ禁欲に唖然とした。2013/11/25