感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
178
なんて美しい絵本なのだろう。絵画を鑑賞しているようである。太陽に照らされて、水面がきらめいて、黄金色に染まる。そのすべてを愛していたのだろう。朝は花が目覚めるとき。カミーユとともに、ここにあるすべてを表現したい。この世界の調和を描く、クロード・モネ。鮮やかさを失ってしまった、冬の静寂。凍った湖にあなたはもういない。数多の蕾がほころび香り立っているのに、なぜか満たされない。水の庭を、浮かぶ睡蓮を。穏やかな光が射した木陰で何を思い、描いていたのだろう。モネのやさしい瞳に映った景色を、私たちは今も堪能している。2025/08/11
ゆのん
41
2026年はモネ没後100年。世界中の美術館がモネ展をする為にモネ作品はひっぱりだこになるだろう…。美術館は好きでよく訪れるが、7年程前、やたらとモネばかり目にする1年があって、内心『またモネか…』とバチ当たりな思いを抱いた時があった。その中で失われていた『睡蓮』の修復の様子を目にした時に涙が止まらなくなったことを思い出した。感情を揺さぶる絵を描き続けたモネを美しい絵と共に知る事が出来るこの絵本は2026年に向けて今読んでおくべき1冊だと思う。そして側に置いて、モネの生涯や想いに触れたいと思う。2025/04/24
まる子
26
#NetGalley 11月発売。2026年はクロード・モネ没後100年になると。モネで思い出すのは「睡蓮」の絵。彼が睡蓮を描き始めたのは57歳。それまでは外のカラーがある風景、さらに庭が好きで情熱を注いでいたそう。家族を亡くし、困っている友人を援助する。それだけ彼の絵が売れたということ。最後数ページには、各ページの解説と年譜、訳者あとがきがあるので絵本だけでは足りないモネを知る事ができる。モネの睡蓮に出会える美術館一覧付き。このような伝記?絵本なら作品や画家の背景がわかりやすい。 2025/08/31
コニコ@共楽
15
モネの庭は、パレットを彩る花たちでいっぱいだ。バラ色の家から望む風景は、絵そのもの。チューリップ、シャクヤク、ナデシコに囲まれ、香りまでただよう。そしてモネの生涯のモチーフ、水の中に咲くスイレン。水に佇み、光に向かって育ち、花を咲かせるスイレン。水面には空を周りの庭が映る。なんて静かな庭、でも生き生きとした庭。何度でもページをめくりたい絵本でした。11月刊行予定NetGalleyにて読了。2025/08/17
DI
1
今年モネ展を観に行くことができて、その浮き上がるような池に浮かぶ水蓮の絵を見て、画集を手元に置きたいと思った時にこの本と出会えた。モネ展の会場では図録を購入したけど本格的な画集が欲しくなってる。#NetgalleyJp にて読了。2025/09/07