内容説明
ナンセンスな問いに私は駆り立てられる。そこには意味など何もないし、問うたところで社会が変わるというようなものでもない。しかし、しばしば当然と思っているところに風穴を空けてくれることがある。問わなければ気づきもしなかったことが、初めて目に留まる。いつもの日常がちょっと違って見えてくる。世界が可笑しさに満ちてくる。
目次
エッセイ(本屋に行く 共同開発されたうどんをめぐって;アウレリャノはTシャツを着たか?;本屋に行く 時々負ける水戸黄門;旅日記を書きはじめると;本屋に行く 思考はやがて発酵して妄想となり ほか)
小説(私の応援狂時代;スーパーの息子)
著者等紹介
友田とん[トモダトン]
作家、編集者。京都府生まれ。可笑しさで世界をすこしだけ拡げるひとり出版レーベル「代わりに読む人」代表。博士(理学)。大学では経済学、大学院では数学(位相幾何学)を研究し2007年に博士(理学)を取得。企業でコンピュータサイエンスの研究者・技術者として勤務する傍ら、『『百年の孤独』を代わりに読む』を文学フリマ東京で発表。同書を書店に置いてもらうため営業(行商)しながら全国を巡る。その後、「代わりに読む人」を立ち上げ、独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
69
本にまつわるエッセイが読みたい人におすすめの本になっている!本屋さん巡りをした際にたまたま見つけた本になる。帯に「本屋には行く。なぜなら、体にいいからだ。」そう書いてあった。この言葉に導かれて手に取った。内容としては本や著者に関するエッセイと小説が書かれている。エッセイのところでも若干フィクションにもなっていて不思議であった。皆さんは本屋にいく理由を聞いてみたくなる。私の理由は「言葉と出会えるから」かなと思う。本屋にいる人や書籍・POPなどの言葉から刺激を受ける。その刺激からまた新しい何かを発見できる!2023/04/27
紫羊
16
クセになる面白さ。友田とん氏のエッセイと小説を存分に味わった。他の方のレビューにもあるように、ドトールでのマンウォッチングと妄想には笑ってしまった。2024/11/07
しゅん
13
「問いをみつけることが重要」という言い方は学問や批評の分野ではよく聞くものだが、本書は何も意味をなさない「ナンセンス」な問いをみつけていく。「負ける水戸黄門はどんななのか」「センター北駅とセンター南駅の「センター」はどこにあるのか」など、問いの答えが何にもつながらない問いから、行動と思考を開始する。その運動が穏やかな解放感を読む者の中に呼び起こしているように思う。友田さんは他人をとにかく面白いと思っていて、それはドトールでの描写(古井由吉そっくりおじさん、プロテインの風を生む男)によく表れている。2023/03/18
zirou1984
8
読書をするというのは道草を食うことであると思わせてくれたのは著者の『代わりに読む』だけど、無意味なことへの言及や逡巡が止まらない本作もまた公園のような自由さへと開かれている。「本屋には行く、なぜなら、体にいいからだ。」というしょーもない駄洒落から始まるエッセイ、それってとっても最高じゃん。本作に何かしらの力が込められているとするのなら、それは保留する力だ。立ち止まって少しだけ周りを見渡すこと。あらゆるものが高速に過ぎ去っていく現代に、少しだけ戸惑ってみること。それは意外と悪くない。2026/01/13
ふるい
8
特に「いつだって私にはドトールがあった」「古井由吉をドトールで読む」が面白かったです。ドトールに集まる変な人たち、店員さんは大変だろうけど同じ客として観察するのは楽しそう。わけのわからない相手はわけのわからない相手のままでいい。共感に依らず、同じ世界で隣り合わせで生きていくという心構えがすごくいいと思った。そして、古井由吉(似の老人)の前で古井由吉を読むとは、どんな気持ちになるのだろう。想像するだにシュールな状況。2023/03/13
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