出版社内容情報
ポムナル[ポムナル]
著・文・その他
古橋 綾[フルハシ アヤ]
翻訳
李美淑[イミスク]
監修
北原みのり[キタハラミノリ]
解説
内容説明
性売買経験当事者が書いた本。ソウルオリンピックの1988年から20年間、性売買を経験してきた女性。同僚の女性たち、暴力と搾取まみれのひどい雇い主や斡旋人、借金のシステム、性売買の集結地「ガラス部屋」、買春男たちの姿態、すべてを振り返り綴っている。脱出後トラウマと闘いながら著者は同様な体験をしている女性たちのために闘うシスターフッドの活動を始める。ここで綴られている内容は読者には遠くて関係がないとは決して思えない。崖から突き落とした者は、女性を軽んじて安いものと見なしている。著者の勇気をぜひ早くご一読ください。
目次
第1部 長いトンネル(「なぜ性売買をすることになったのですか?」;十八歳で入った性売買の道;海を越えて慣れない島へ;ガラス部屋の路地;「うちらはどうせクソ客処理班だから」 ほか)
第2部 私を再び探す時間(私の過去に住んでいるオーナー;金で女性の人格を買う者たち;顔のない女と顔のない男;私はだれ?;過ぎた日と別れるために ほか)
著者等紹介
ポムナル[ポムナル]
性売買という冷たい冬を越え、万物が蘇生する春の日(ポムナル)に社会の懐に戻って来た。自分が受けた暴力の経験を解釈し直し、性売買経験当事者たちと共に反性売買活動を懸命に行っている
古橋綾[フルハシアヤ]
社会学・ジェンダー研究。社会学博士(韓国・中央大学校)。東京外国語大学大学院非常勤講師・立教大学兼任講師を経て、岩手大学教育学部社会科教育科准教授。韓国で日本軍「慰安婦」問題解決運動、米軍基地村女性支援運動、反性売買運動などに関わってきた。時代を越えた性暴力・性搾取の問題を研究
李美淑[リビシュク]
東京大学大学院情報学環・准教授。専門はメディア・コミュニケーション研究。国境を越える市民連帯、社会運動とメディア、ジェンダーとメディア、ジャーナリズムについて研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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