内容説明
終末に向けて直進する時間と、いま・ここで、そのつど創造され続ける時間―二つの時間意識の生成と交錯のドラマを追って、古代ユダヤ教とその周辺の諸文書を旅する。原初史物語から黙示文学まで、死海文書からグノーシス文書まで、そしてキリスト教の成立と、イエスとパウロをめぐって、世界像創出のシナリオを描く。来世願望へと導くこの現実への呪いか、公正世界幻想を破壊する知恵と罪の発見か。終末論と創造論の系譜を、キリスト教を生んだ壮大な文書の海を背景に浮かび上がらせる。人間の学としての聖書学の達成。
目次
1 古代ユダヤ教における二つの思想潮流―創造論と終末論(聖書と聖書学;預言者とモーセ五書の思想系譜;創造論の系譜 ほか)
2 グノーシス主義誕生のユダヤ思想史的・時代史的背景―神義論の系譜と三度の対ローマ戦争(ローマ時代のユダヤ思想;セクト運動;ユダヤ人が創造神を憎悪する出来事)
3 イエスとパウロ―創造論と終末論(イエス;パウロ)
著者等紹介
上村静[ウエムラシズカ]
専攻、ユダヤ学、聖書学、宗教学、94‐98年、ヘブライ大学に留学。2000年、東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野満期退学。2005年Ph.D.取得(ヘブライ大学)。現在、尚絅学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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