感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inoue
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当事者である3名の建築家へのインタビューを通して、時代の記録を残すとともにポストモダニズムの再検証を行う本。加えて、建築を建てることがより困難、窮屈になっている現代において示唆を得ようとしている。長谷川に対する住民参加の方法や、原への巨大建築を複数実現できた理由といった問いから端的に表れている。それに対して足繁く地域と対話したという長谷川(話合いの場では巫女の様と所員が形容)、デザインが上手いんだよと要約する原がおり、理論化できるものではないが、その背後には現場で積み重ねられたリアリズムが想起される。2025/06/01