内容説明
知的な障碍のある子のこころは、「どうせ何もわからないだろう」と扱われればぴたりと閉じてしまうけれど、わかろうとする人には伝えたい、たくさんの気持ち、共有したい物語があります。ときには固まってすべて拒否するこころ、できない自分を認めないこころは、ほんとうは何を語っているのか。遊びの表現からその糸口をひきだすプレイセラピーや、しんぼう強く耳を傾ける発達相談を通して、子どもたちの育ちに伴走してきた臨床心理士が、全身でうけとめ、理解したこと、受け止めたこと、今も伝えたいことをまとめた、臨床エッセイ、2007年初版。(編集発行ユビキア・スタジオ)の名著の復刊です。
目次
1 知的障碍のある子のこころ
2 自分に「ひけめ」を感じるとき―乳幼児期
3 他者との関係性のなかで―物語を紡ぐこと―児童期
4 思春期の到来
5 自分らしく生きてゆきたい
著者等紹介
田中千穂子[タナカチホコ]
臨床心理士。1954年生まれ。東京都立大学大学院文学研究科心理学専攻課程修了、文学博士。花クリニック精神神経科勤務(~2021年3月)、東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース教授(~2011年3月)、学習院大学文学部心理学科教授(~2021年3月)ほか歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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