内容説明
テンちゃんは、からだは小さいけれど、なんだってできる。だから、おちびさんとはちがうんだとおもってる。ある日、テンちゃんよりも小さい(かもしれない)マルくんというてんこうせいがやってきた。いじめっこがねらってる。どうしよう…。
著者等紹介
マイヤーズ,マヤ[マイヤーズ,マヤ] [Myers,Maya]
元学校教師。本の編集者。この作品が絵本作家としてデビュー作となる。作家でありイラストレーターの夫マット・マイヤーズと3人の娘とノース・キャロライナのシャーロットで暮らしている
ヘウォン・ユン[ヘウォン ユン] [Hyewon Yum]
絵本作家、イラストレーター。評価の高い絵本を多数出版しており、日本では『ママ、きょうからようちえんだよ』(トランスビュー)、『ふたごのもうふ』(トランスビュー)、『プールのひは、おなかいたいひ』(光村教育図書)などが出版されている。エズラ・ジャック・キーツ賞などの受賞歴もある。ニューヨークのブルックリンで家族と暮らしている
まえざわあきえ[マエザワアキエ]
アメリカの大学・大学院で英米児童文学、言語学を学び、英語圏の絵本・児童文学を中心に翻訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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☆よいこ
84
絵本。家族で1番小さいテンは、クラスでも1番小さい。でも、おちびさんと呼ばれるのは大嫌いで、運動も勉強も1人前に頑張っている。ある日転校生のマルが来た。テンはマルが自分より大きいのか小さいのか気になって仕方ない。いじめっこがマルに意地悪を言ったので、テンは勇気をだして大きな声で言った「ねぇ、それっていじわるだよ」「わたしはちびじゃない!」▽大物です。2023年刊2024/08/07
Willie the Wildcat
74
ブックカフェで手にした一冊。皆と一緒に時間を過ごしたい、皆と同じ視点で見て欲しい。ふと気づくと、何かと子ども扱いされる”差異”に違和感が積もる中、精いっぱいのチャレンジを続けるテンの姿勢。心底に向き合うこと。ハイライトのいじめっ子への心からの叫びが、マルの吐露につながる件は、とても示唆に富む。他者と同じ視点に立ち、痛みを理解。2人の満面の笑み、晴れ晴れとした表情が印象的。加えて、オチがイケてる!絵も色使いが多彩で、様々な形で多様性を描写している感。2024/06/30
ぶんこ
53
クラスで一番小さいテンちゃん。家でも学校でも小さいと言われる。私はおチビじゃない!どんなことにも果敢に立ち向かう女の子。ある日小さな転校生がやってきた。いじめっ子にいじめられていたので、勇気を持っていじめっ子に大きな声で言い返す。食堂中に聞こえ、先生が近寄ってきたので逃げ出すいじめっ子。なんだ、弱虫ないじめっ子だ。転校生のマル君の穏やかな平常心こそ、本当の強さ。2025/03/16
たまきら
41
小さいけれど勇敢な人。ようこそ世界へ。あなたみたいな人がもっと増えますように。2024/05/21
seacalf
40
お澄まし顔のテンちゃん。表紙からしてもう可愛いではないか。背はとても小さいけれど料理も読書もポール遊びもお掃除も何でも出来ちゃう。難しいことだって知っているし、身体は小さいけれど、おちびさんじゃないよと奮闘するテンちゃんの様子がとても微笑ましい。そんな中、テンちゃんよりも小さい転校生マルくんがきて、いじめっこに目をつけられてしまう。それを見ていたテンちゃんが取った行動とは?とにかく表情がコロコロ変わるテンちゃんに、ページをめくるたびに自然と頬が緩んでしまう。可愛らしさと潔さにすっかり癒されてしまった。2023/06/13