内容説明
皇帝の重臣・裴度の姪である裴玄静は、地元では「女名探偵」として知られていたが、地方官僚だった父の死後、継母に故郷を追われる。叔父を頼って長安に向かった玄静は、そこで叔父の親友で時の宰相・武元衡の暗殺事件に遭遇する。死の直前、正体不明の相手から脅迫を受けていた武大臣は、周りに気取られぬよう暗号の形で「王羲之の『蘭亭序』に隠された秘密を解き明かし、皇帝や自分たちの命を狙う黒幕の正体を暴いてくれ」と玄静に託していた―。
目次
第1章 迷離夜
第2章 刺長安
第3章 幻蘭亭
著者等紹介
唐隠[トウイン]
1970年代に中国上海で生まれる。2010年にデビュー。15年に「当当年度影響力作家賞」、16年にアマゾン中国が選ぶ「新鋭作家賞」を受賞。台湾・誠品書店が頒布した「2017年度閲読報告」にて、「2017年十大ベストセラー作家」と「最も受けのよい作家」に選ばれた
立原透耶[タチハラトウヤ]
大阪府生まれ、奈良県育ち。日本SF作家クラブ会員。1991年、『夢売りのたまご』でコバルト読者大賞を受賞し翌92年デビュー。2000年までは「立原とうや」名義で活動。小説家としての作風はファンタジー、SF、ホラーなど多岐にわたる
大恵和実[オオエカズミ]
1981年生まれ。中華SF愛好家・翻訳家
根岸美聡[ネギシミサト]
北海道生まれ。中学生の頃に中国へ派遣されたことから中国語との縁が始まる。最も興味のある領域は現代中国語方言。現在は近畿圏の大学で教壇に立ちつつ、中国語小説の翻訳を行う
柿本寺和智[カキモトジカズトモ]
浅学非才の漢学徒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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