内容説明
男女の年月を経た交流の中で、「理解」や「愛情」というものが育ってほしいという希望も強くある。「言葉」「性愛」「老年期の快楽」といった課題からすると、言葉を欲しない男たちも、言葉がむしろ多すぎる女たちも、相手を想像することの力と、そこに根ざす快楽のようなものがあればいいのにとも思う。森鴎外「高瀬舟」、アーネスト・ヘミングウェイ「老人と海」、遠藤周作「深い河」など国内外24作品に描かれた『言葉』から真の『生きる』を探る。
目次
トーマス・マン「ヴェニスに死す」
森鴎外「高瀬舟」
北条民雄「いのちの初夜」
竹山道雄「ビルマの竪琴」
篠原正瑛「敗戦の彼岸にあるもの」
坂口安吾「肝臓先生」
松本清張「或る「小倉日記」伝」
アーネスト・ヘミングウェイ「老人と海」
深沢七郎「楢山節考」
ウィリアム・サローヤン「パパ・ユーア クレイジー」〔ほか〕
著者等紹介
長井苑子[ナガイソノコ]
京都大学薬学部卒業。京都府立医科大学卒業。京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学助教授(現職)。京都大学医学博士。米国胸部学会役員(国際委員、間質性肺炎分類委員など)。国際サルコイドーシス学会副理事長、日本サルコイドーシス学会理事など。論文、訳書(「米国胸部学会ガイドライン間質性肺疾患診療ガイドライン」など)多数
泉孝英[イズミタカテル]
京都大学名誉教授。京都大学医学博士。財団法人京都健康管理研究会理事長(現職)。滋賀文化短期大学教授(現職)。呼吸器病学に関する著書、訳書、論文など多数
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