内容説明
戦国時代、朝廷や公家は無力な存在で、単なるお飾りだったのか。伝統の権威をふりかざしていただけの存在だったのか?世の中の常識では、戦国時代の朝廷は、室町幕府の衰亡と日本各地の戦乱によって存亡の危機に陥っており、内裏の塀は朽ち果て、貴族たちも貧困に喘ぎ、天皇は儀式の執行さえままならなかったというイメージが先行しているが、本書はその嘘を覆す。天皇と貴族たちはこの時期どう生きていたのか。武士たちの陰に隠れ謎に包まれていた朝廷勢力の実像を13のテーマで解明する。
目次
第1部 必死に天皇を守る公家衆たち(儀式や政務にこだわり時間を支配した天皇―即位式・改元・大嘗祭;禁裏で天皇を警護する公家たち―家門の維持・幕府との分担;公家の女性が支える天皇の血脈維持―後宮女房の役割;世俗権力に左右される門跡寺院―門主は天皇家・公家・武家の子弟)
第2部 家門・一族の存続をはかる公家たちの知恵(公家の生活基盤を支えていたものは何か―荘園経営と公家の家僕;武家も重宝した公家の「家業」とは?―装束の家・和歌の家)
第3部 武家とともに時代を動かした天皇・公家(将軍家と天皇家の二つの主人をもつ公家衆がいた―室町幕府と公家衆の関係;朝廷官位を利用しなかった信長、利用した秀吉―天下人の政治支配;豊臣時代からじょじょに朝廷に食い込む家康―近世朝廷・公家再生への道)
第4部 「戦国領主」化した貴族たちの戦い(摂関家の当主自らが土佐国に下向する―土佐一条氏;中流公家が国司となって飛〓に土着したが…―飛〓姉小路氏;幕府から武力を期待された公家衆―伊勢北畠氏;最北の地に栄えた“南朝北畠系”の堂上公家―奥州浪岡氏)
著者等紹介
神田裕理[カンダユリ]
1970年東京生まれ。日本女子大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期満期退学。元京都造形芸術大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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