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内容説明
ほんとうの、高田渡。
目次
出会いと黎明期
証言1 高田烈
証言2 高田漣
証言3 高田富美子
証言4 佐久間順平
証言5 シバ
著者等紹介
なぎら健壱[ナギラケンイチ]
フォーク・シンガー、俳優、タレント、執筆家。1952年、東京都中央区銀座(旧木挽町)生まれ。1970年、第2回中津川フォーク・ジャンボリーに飛び入り参加したことがきっかけでデビュー。1972年、ソロアルバム「万年床」をリリースして現在に至るまで、数多くのアルバムを発売している。以後、音楽活動だけでなく、映画、ドラマ、テレビ、ラジオへの出演、新聞・雑誌の連載など幅広く活躍中。東京の下町とフォーク・ソングに造詣が深く、カメラ、自転車、街歩き、酒をはじめ、多彩な趣味を持つことでも知られる。1977年、「嗚呼!花の応援団 役者やのォー」で日本映画大賞助演男優賞受賞。2009年、第25回淺草芸能大賞奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
66
盟友、なぎら健壱氏による高田渡回想。没後聖人化するイメージとは逆の姿を浮き彫りにする。と言ってもそこには限りなく愛に溢れていて露悪的な姿勢は全く感じない。高田渡と言うペルソナに意識的にか、我知らずか埋没したあげく、酩酊伝説を数限り無く残して去っていった幼少期からの孤独感と人好きな寂しがりの人生がそこに見えてくる。フォークソングをルーツミュージックの側面から根本的に考え直すきっかけになり、「替え歌」による日本の詩歌との芸術的に昇華されたカバーソングに魅了された自分にとって非常に興味深い内容であった。2021/03/31
へくとぱすかる
51
ベルウッドからリリースされたLPと比べて、今までそんなに聴かなかった、URCの「汽車が田舎を通るそのとき」について、意外に頻繁に言及されていることが興味深い。近いうちに聴き返してみようと思う。なぎらさんにとって、高田渡は憧れの先輩であったと同時に、長らく音楽世界をともに生きてきた仲間。既存の詩や歌をアレンジして歌っていたことは有名だが、あの「ブラザー軒」までが事後承諾で、なぎらさんの曲さえも使われていたことは驚き。負の側面も人々を惹きつける不思議な人。自分自身を演じていたとは、よく言い当てたものだと思う。2023/03/31
りょうけん
7
<渡> この本,渡るさんと親しかった方との対談の合間に筆者のなぎら健壱が自分と渡るさんとのエピソード話をうまく挿入して語り繋いでゆくという方法がとてもいいです。 対談の丸写し記述だけだとどうしても面白みに欠け ますもの。対談って一字一句をそのまま書くだけでは本当につまらない本にしかならないですから。だってそもそも100%本になる前提で対談しているわけではないかもしれないし,目の前に相手が居るからばこそその話をして面白かったりするのです。 2021/01/27
ターさん
3
高田渡氏は今や伝説の人物になった。その実像は、「渡ちゃんは優しい人」と思われているが、「誰に対しても“その人が言われたら一番嫌なことを言う人”だった」という。在りし日、なぎら氏と並んで歌っていた姿を思い出す。なぎら氏は時折、渡氏の様子を見ていた。あれは音楽的な視線だけではなかった様な気がする。釧路で亡くなって、羽田に櫃が運ばれたのを迎えたのは井上陽水氏だった。それに、なぎら氏は「なんだか分からないんだよね」と、今でも納得していない様子。学生時代、ぐゎらん堂に一緒に行ったW君。あれからどうしてる?元気かあ?2021/04/21
dogmomoclo
2
高田渡関連本の決定版ではなかろうか。盟友なぎらさんの記憶力たるや。 証言では漣君やシバさんの話が飛び抜けて良かった。晩年は記憶が飛んでいた等渡ファンの私でさえ聞きたくなかった事も話してくれて。シバさんの「高田渡は高田渡を演じて高田渡として死んだ」は心深く刻まれる。そしてカブトムシより弱い渡さんには笑った。 そしてなんと言ってもなぎらさんのこの本を纏める労力は果てしなかったろうと。 なぎらさん,この本を纏めてくれて本当にありがとう。2021/08/22