内容説明
明治初年、横浜の港に少壮のスコットランド人が降り立った。彼は、雇い主である日本政府の役人たちと衝突を繰り返しながらも、次々と全国の海難地帯に洋式灯台を建設していく。お雇い外国人ブラントンの点した文明の灯が近代日本の夜明けを照らし出す。ブラントンの灯台26基と灯船2隻の詳細な解説を掲載!
目次
1 灯台とお雇い外国人(世界史から見た灯台;灯台建設の背景;ブラントンの来日 ほか)
2 ブラントンの灯台(納沙布岬灯台(北海道)
函館灯船(北海道)
尻屋埼灯台(青森県) ほか)
3 ブラントンの故郷を訪ねて
著者等紹介
稲生淳[イナブジュン]
1955年、和歌山県串本町生まれ。甲南大学経済学部卒業、兵庫教育大学大学院学校教育研究科教科領域専攻社会系コース修了。和歌山県内の小・中・高等学校、及び県外交流で広島県の高等学校に勤務。和歌山県立古座高等学校校長、和歌山県教育センター学びの丘所長、和歌山県立和歌山商業高等学校校長などを務め、2015年3月定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
7
明治時代に日本各地の灯台を築いたスコットランド人のブラントンの物語。 彼は灯台以外にも横浜の町並みの礎を作り鉄道敷設にも関わっています。2024/03/04
志村真幸
2
本書は、明治初期に日本の灯台を整備したスコットランド人であるリチャード・ヘンリー・ブラントンについてまとめられたもの。著者の地元である串本の潮岬灯台などを手がけていることから、関心をもったのだという。 ブラントンの出自や性格、なぜ日本に来ることになったのか、実際の工事、帰国の理由と、実に詳しく紹介されている。 ブラントンによる26基の灯台と、2隻の灯船についても、ひとつずつ丁寧に解説がある。 そして、ブラントンの故郷を訪ねて、ついにスコットランドまで行ってしまった紀行文も。 2025/02/20