内容説明
触発から詩が生まれる。最も素朴な文字によるひらがな詩が、世界の沈黙と対峙して、超絶的な言葉を奏でる。コラージュ、シミュレーショニズム、パスティーシュ、対位法などを視点に、モーツァルトとクレーからの触発を核として、現代芸術と切り結ぶ谷川俊太郎の魅惑の根元に迫る。
目次
序 沈黙と雑音―谷川俊太郎の現代詩
第1章 言葉の形而上絵画―谷川俊太郎『六十二のソネット』
第2章 現代芸術としての詩―谷川俊太郎『定義』『コカコーラ・レッスン』『日本語のカタログ』
第3章 翻訳とひらがな詩―谷川俊太郎のテクストにおける触発の機能
第4章 ひらがなの天使(上)―谷川俊太郎『モーツァルトを聴く人』『クレーの絵本』『クレーの天使』
第5章 ひらがなの天使(下)―谷川俊太郎におけるクレーとモーツァルト
第6章 挑発としての翻訳―谷川俊太郎の英訳併録詩集『minimal』
第7章 発語の瞬間を見つめて―谷川俊太郎『ベージュ』など
跋 絵本『ぼく』のまわり
著者等紹介
中村三春[ナカムラミハル]
1958年岩手県釜石市生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程中退。博士(文学)。北海道大学大学院文学研究院教授。日本近代文学・比較文学・表象文化論専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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