女たちのラテンアメリカ〈上〉

伊藤 滋子【著】

五月書房新社（2021/10発売）

• サイズ A5判／ページ数 318p／高さ 22cm
• 商品コード 9784909542366
• NDC分類 285.5
• Cコード C0023

内容説明

広大な南北両大陸を舞台に戦う男たちの傍らで、子供を生み、家庭を守り、財産を管理し、価値観や習慣を子供に教えて社会の秩序を保ち、土地を耕し、働いて家計を助け、社会的矛盾と戦い、革命の先頭に立った、４３人（上巻２１人＋下巻２２人）の女たちが織りなす歴史絵巻。

目次

マリンチェ―征服者コルテスの先住民女性通訳
イサベル・モクテスマ・テクイチポ―アステカ王モクテスマの娘
ベアトリス・デ・ラ・クエバ―悲劇の女性総督
イネス・スアレス―ペルーとチリの征服
フランシスカ・ピサロ・ユパンキ―征服者ピサロの娘
メンシア・デ・サナブリア―ラプラタ地方の夜明け
イサベル・バレト―南太平洋の女性提督
カタリーナ・エラウソ―尼僧兵士
聖母グァダルペ―褐色の聖母
ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルス―メキシコの女流詩人
シカ・ダ・シルヴァ―奴隷娘のシンデレラ物語
ペリチョリ―リマの歌姫
ミカエラ・バスティダス―アンデスの大反乱
バルトリーナ・シサ―アルト・ペルーの反乱
マリア・アントニア・ボリバル―南米解放の英雄シモン・ボリバルの姉
マヌエラ・サエンス―解放者を解放した女性
ポリカルパ・サラバリエタ―独立に殉じて
マリア・トリニダード・サンチェス―悲劇の島エスパニョーラ島
ファナ・アスルドゥイ―新生ボリビアの苦悩
マリキータ・サンチェス―独立期のブエノスアイレス
カミラ・オゴールマン―独裁者の時代の禁じられた恋

著者等紹介

伊藤滋子［イトウシゲコ］
１９４２年大阪市に生まれる。大阪外国語大学アラビア語学科卒業。１９６５年より外務公務員の夫とともに３０年間中南米諸国に在住。メキシコ在住時に国立メキシコ自治大学でコロニアル時代の歴史講義（主にキリスト教布教史）を聴講、アルゼンチン在住のころよりイエズス会のグラニア・ミッションに関する研究に従事（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[いとう・しんご singoito2]

１６世紀のピサロ、コルテスの時代から戦後のキューバ革命やアルゼンチンはじめ各国の革命とクーデターの時代までの歴史を４３人の女性群像を通して描いています。一人あたり２０ページ弱の分量でとてもテンポ良く読めます。女性史やフェミニズムの観点よりもラテンアメリカ史、植民地支配史の視点のほうが前面に出ています。上巻は独立運動の初期までの２１人を収録しています。

2023/10/01