目次
第1章 死の商人と呼ばれた男
第2章 原爆が投下された日
第3章 放射線との戦い
第4章 アメリカはお友達?だが…
第5章 女性弁護士三淵嘉子の誕生
第6章 家庭裁判所の母
第7章 原爆裁判
第8章 三淵嘉子の終わりなき戦い
「原爆裁判」判決文
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶのぶ
33
原爆のこと、知らなかったことがいっぱい。インドのパール判事、原爆投下とホロコーストを同じように考えてくれたことはうれしいし、おおもとは、トルーマン大統領の人種差別の考え方だったとは。戦勝国の思うままは仕方がないが、日本の原爆裁判などの出来事があるとうれしいもの。でも、賠償については日本が放棄してしまっているので、忸怩たる判決だが、アメリカなどへの大きなメッセージとなっている。三淵嘉子さんの関わりは、どこまでかは分からないが、原爆と朝ドラが深まる本。第五福竜丸のことも知ることができ、良本です。2024/07/24
なっく
31
『虎に翼』で一躍有名になった三淵嘉子も判事として名を連ねた原爆裁判。原告請求は棄却されたが、「原爆投下は国際法違反」と明言した点は当時としては画期的だっただろう。その結論を導くまでの証拠と論理の構築、米国の責任を問えない中での日本政府の責任とは?、裁判官・判事の苦労がしのばれる。そして国の賠償責任を認めず、「政治の貧困を嘆かずにはおられない」という一言がとても重い。それから日本の政治はどう成長したのだろうか?2025/03/09
鯖
26
原爆投下までの流れや原爆裁判の判決文が半分以上で、ちょろっと三淵先生の生涯が書かれてるだけなので虎に翼で三淵先生を知りたいと思った方には不親切、つうかタイトル詐欺だと思う(真顔)原爆裁判の判決文全文収録も慣れてないと読めないだろうし、80p飛ばした方がほとんどでは。その判決に対しては統治行為論に逃げなかったのがすごいと思った。高度な政治性を有する国家行為に関しては法律判断しないとして自衛隊の違憲訴訟等からは逃げるのが通常なんだけど、その例として習った記憶はないよなと朝ドラ見ながら思ってたのでした。2025/01/11
マイケル
22
「原爆投下は国際法違反」とする原爆裁判判決。一般市民への無差別爆撃であり原子爆弾のもたらす苦痛は禁止されている毒ガス以上。2024年ノーベル平和賞受賞の日本被団協も 被爆者援護施策や原水爆禁止運動前進への貢献を評価。前半は、米国の原爆原料ウラン入手経緯、原爆投下候補地の変遷、原爆投下後の残留放射線の隠蔽などについて書かれている。NHK朝ドラ「虎に翼」で話題となった女性初という職業での苦労話。最後の判決文は法律的言い回しのためやや難解。勝つためなら手段を選ばずで原爆開発・投下へ突っ走ったアメリカ。2024/11/08
おばおば
19
★★★☆☆三淵嘉子さんのことが書いてあるのかと思って読みましたがほとんど出てこなくて残念でした。裁判までの話も原子爆弾のことが続いてちょっと疲れてしまいました。2024/10/10