暗黒寓話集

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  • サイズ B6判/ページ数 196p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163901718
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

栄枯盛衰、因果応報、今日も誰かが笑えば誰かが泣いている。神の気まぐれに翻弄される人々の姿を描くポップでシュールな八つの短篇。

世の中は誰かが金持ちになれば、別の誰かが貧乏になるようにできている……。
「アイアン・ファミリー」「死都東京」「夢眠谷の秘密」「透明人間の夢」「名誉死民」「南武すたいる」「神の見えざる手」「CAの受難」……啓示に満ちた8つの短篇を収録。

内容説明

慈悲深い神は、万人に平等なのか?神の気まぐれに翻弄される人々の姿を描く、ポップでシュールな八つの短篇。

著者等紹介

島田雅彦[シマダマサヒコ]
1961年東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業。1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー。1984年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞。1992年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞。2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞。2008年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風眠

50
いろいろ、いろいろ、含みがありそうで、なさそうで。だから「寓話」なのかな。でも、「暗黒」というほどでもないな。『アイアン・ファミリー』『死都東京』『夢眠谷の秘密』『透明人間の夢』『名誉死民』『南部すたいる』『神の見えざる手』『CAの受難』・・・神さまの気まぐれに否応なく翻弄されてゆく人々。みんなどこか滑稽で、どうしようもなくって、だけど何か可愛げもあって。『世にも奇妙な物語』のような、うっかり別の世界に来ちゃいました的な、八つの短篇。硬質な文体の中に、どこか人をおちょくったような感じが見え隠れしている。2015/03/28

リッツ

33
気がついたらジックリ入り込んで読んでいた。一度も躓かずに人生全うするなんて無いだろうと思うけど、大きな穴には堕ちたくないなぁ。2018/08/29

starbro

33
最近の作品はかなりエンタメ化していますが、今回の短編集は初期の作品に近く懐かしく感じました。文学賞のメジャータイトル無冠のまま芥川賞選考委員まで登り詰めた島田雅彦大先生に直木賞や本屋大賞といったメジャーな賞を受賞させられる漢気のある出版社等は出てこないのでしょうか?村上春樹とある意味で同じ存在なのかな?2014/12/09

ブルームーン

27
初読み作家さん。ちょっと不思議だったり、奇妙だったり、怖かったり、シュールだったりする短編集。文章がところどころ理屈っぽく感じる部分があり、読了に意外と時間が掛かってしまった。2017/01/07

ふかborn

24
主人公が年配の男性であるのに現在の風俗を熟知していて、言葉の端々にユーモアがあるから凄く読みやすい。それが島田文学だと言われたらそれまでだけど、その知識の広さが主人公を主張の薄い平べったい人物に見せてしまう。でも、ほとんどは島田雅彦本人の投影だよね。「アイアン」「死都」「夢眠谷」「南部」は主人公が語る年代記。「透明」「名誉」「CA」は生者が死者の様。あとイデオロギーも秘められているけれど文字数減の為、割愛。「神の」は、そもそも神の存在が明確であるか、信じていなければ成り立たないナンセンスさが可笑しかった。2015/05/11

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