感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゴールドまであと929日
5
いい本。日本史の好きな者としては、あまり前面に出ていない上皇様として日陰の存在、父の後鳥羽上皇に連座した影の薄さがあった。和歌にも堪能、後鳥羽帝から愛されたのは明らか、却って兄の土御門上皇のまじめさ、誠実さも感じられる。いい兄弟。保元・平治の乱や天智天皇と天武天皇の確執とか天皇家の兄弟関係も多々あるのに、後鳥羽上皇父子の関係は麗しいものがある。天皇家には、そうあってほしい。どこの家庭にもある関係や出来事が表面化しやすいのも、その特殊性によりやむを得ないのだけども。天皇家は国民統合の象徴であるのだから。2021/08/08
Nick Carraway
1
著者山田氏の、順徳天皇に対する敬愛の情溢れる一冊。佐渡という島の歴史は多様でおもしろすぎる。以前から関心を持っていた順徳天皇の生涯とその周辺のことが、歴史の素人である自分にもとてもよくわかったし、順徳天皇に関する古今の歌や句や文章が全編にちりばめられて、さながらアンソロジーのようでもある。順徳天皇という人物の入門書として、まことに最適な一冊。2024/03/14
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