内容説明
ものの考え方は不純がいい。悩みのない人間の不幸は深い。人間の死のもっともきれいな形とは。病気にも不幸にも意味がある。矛盾が人間に考える力を与えてくれる。この世で唯一信じていいのは死だけ。人生の「さみしさ」は味あわなくてはいけない。人生は初めから終わりまで「通過」。
目次
1 人間は死ぬ以上、流されることが自然
2 人とは違う運命を甘受していく
3 人づきあいは成り行きにまかせる
4 病気にも不幸にも意味がある
5 死はさりげないのがいい
6 どこにいてもきれいな生き方はできる
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931年東京生まれ。聖心女子大学文学部英文科卒業。79年ローマ法王庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章、87年(『湖水誕生』により)土木学会著作賞を受賞、93年恩賜賞・日本芸術院賞受賞、93年日本芸術院会員、95年日本放送協会放送文化賞受賞、97年海外法人邦人宣教者活動援助後援会代表として吉川英治文化賞を受賞ならびに読売国際協力賞を受賞。2003年文化功労者となる。2012年菊池寛賞受賞。1995年から2005年まで日本財団会長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はたっぴ
50
週末に眼を酷使したのでリハビリを兼ねて生き方本を借りて読む。人生の大先輩にあたる著名な方々のエッセイは含蓄のある話が多く、ふむふむと頷きながら一気読み。手帳にメモしたのは「人生は苦しみを触角として人々とつながっている」という言葉。ダーウィンは病弱で、フロイトは広場恐怖症、チャーチルとトルストイは不器量コンプレックスに苦しんでいたという。偉人や賢人達でさえも様々な悩みに苦しんできたのだ。日々の悩みや苦しみをうまく心の中に同居させて、時には流れに身を任せること。おまじないのように唱えながら今日も一日スタート!2015/11/17
芽依*
16
そうだろうか…2018/02/26
りりるら
11
新装版『いい加減で生きられれば』で読了。良い言葉がたくさんあり、メモをとった。抜粋「悲しみは理不尽なものだからね。避けようとしても避けられない。避けないで、どっぷり漬かるほうがいい」「大人はなぜ、青年たちに、この世は信じがたいほど思いのままにならない所なのだということを、きっちり教えこまないのでしょう」「答えを出すのは、人間ではなく、常に時間である」2024/02/17
a
7
曽野綾子、20年程前に何冊か読んでいた記憶がある。20年ぶりかと感慨深い。著者の過去の作品から『流される美学』にふさわしい文章を抜粋しまとめた一冊。読む時の年齢、読む時の人生の状況で受け止め方が違ってくるだろう。時間を経ながら、読み返していきたい一冊。2015/11/15
moko
6
この方の著書を読むと、明治生まれでキリスト教徒だった祖母を思い出します。流されっぱなしの私ですが、案外何とかなってます。人づきあいは成り行きにまかせる…私の格言にさせていただきます‼︎2015/12/02
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- 和書
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