小さき者たちの

個数:

小さき者たちの

  • ウェブストアに120冊在庫がございます。(2024年04月26日 10時40分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6変判/ページ数 208p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784909394811
  • NDC分類 219.4
  • Cコード C0095

内容説明

世界を動かしてきたのは、いつも、小さき者たちだった。はたらく、まじわる、くに…消えかけていた声を拾い、紡いだ、渾身の二一編。水俣、天草、須恵村…故郷・熊本の暮らしの記録を初めて解く。現代の歪みの根源を映し出す、今を生きる人たち必読の生活誌。気鋭の人類学者の新たな代表作。

目次

1 水俣1(はたらく;おそれる ほか)
2 水俣2(やまい;こえる ほか)
3 水俣3(ねがい;たりない ほか)
4 天草(こえ;くに)
5 須恵村(いのる;おとことおんな ほか)

著者等紹介

松村圭一郎[マツムラケイイチロウ]
1975年熊本生まれ。岡山大学文学部准教授。専門は文化人類学。所有と分配、海外出稼ぎ、市場と国家の関係などについて研究。著書に『うしろめたさの人類学』(第72回毎日出版文化賞特別賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

109
小さき者たちの歴史は、先人の記録が教えてくれた。人類学者としてエチオピアの村の生活をフィールドワークしてきたが、生まれ育った熊本・水俣の歴史にこそわが国のリアリティーがあった。石牟礼道子、緒方正人、水俣民衆史、原田正純、土本典昭、川本輝夫、天草のからゆきさん、須恵村の女たち。それらの著作の引用で、たった百年程前の日本には今とは全く違う世界が当たり前のようにあったことを知る。「現代は間接的な情報があふれている。他者への共感はイメージの中に留まっている限り、他者への憎悪と同じ地平に立っている」重い言葉である。2023/02/22

けんとまん1007

50
小さき者とは何だろう。そこに暮らし、生きている一人の人としての存在。得てして、眼が届くことは無いに等しい存在なのかもしれない。眼が向くときは、大きな人的被害を受けた存在としてかもしれない。しかし、そこに生きていることは、間違えようのない事実。それと対峙する存在は、自分事としては決して考えない。考えないというよりも、見ようともしない。それを見たから・・・という人たちの存在・在り様がこころの奥底に響く。自分は、どこに眼を向け、どれだけ抗えるだろうか。2023/04/08

Nobuko Hashimoto

26
水俣、天草、須恵村という、著者が生まれ育った九州・熊本の「小さき者たち」(普通の人びと)の生き方や言葉を慈しむように拾いあげたような本。水俣という土地の変遷、水俣病の苦しみ、企業や人の冷淡さや勝手さ、静かに、あるいは激しく事実に向き合う人たちを、先行研究や作品から掬い上げる。テーマやトピックは興味深いが、えらくちょっとずつな文章だなあ思ったら、ミシマ社のweb雑誌の連載をまとめたものだった。納得。2023/11/09

ryohjin

18
文化人類学者の著書が、名もなき「小さき者」の暮らしを、故郷である水俣を書いたテキストからたどります。石牟礼道子氏の著作に神々や聖霊、そして異界の者たちを畏れ祈るかつての人たちを見いだし、緒方正人氏の著作からは、命が命とつながって生きていると感じられる世界が壊された中で、水俣の漁民や被害者の闘いは、尊い命のつらなる世界に一緒に生きていこうという呼びかけであったことを読み取ります。著者が書かれているとおり「水俣」は普遍的な問題であり、様々な立場の人々の記録から、その問題を知り考える出発点となる本だと思います。2023/02/06

タナカとダイアローグ

11
日本の、半世紀前くらいでしかないのに、今からは考えられない生活がある。いかに近代でガラリと変わり、高速でアップデートされてきたかがわかる。松村さんいわく、史料をあたっているなかで想起したのはエチオピアの経験だったそう。水俣を見てしまったから、責任を背負ったという小さきものたち。望んで英雄になろうとしたのでなく、見てしまったから、うごくこと。歴史は多数者ではなく少数者がうごかす。自分がルーツに目を瞑っているとしたら、北朝鮮拉致だったり新潟水俣病だったり。近代の要請により、国家と国家間と人間が翻弄させられた。2023/08/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20533760
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。