内容説明
共感、個性、協調性、正しさ、「みんなが…」―こうした言葉で、現代人が自らハマる罠を見事に解明!犯人は、「他者の不可解な行動」や「社会の空気」にあらず…。身体に根ざした、本当の自信を取り戻す!
目次
1 子育てをめぐるモヤモヤ
2 コミュニケーションをめぐるモヤモヤ
3 仕事をめぐるモヤモヤ
4 感情をめぐるモヤモヤ
5 教育をめぐるモヤモヤ
6 笑いをめぐるモヤモヤ
7 社会をめぐるモヤモヤ
8 他者の視線をめぐるモヤモヤ
著者等紹介
尹雄大[ユンウンデ]
1970年神戸市生まれ。インタビュアー&ライター。政財界人やアスリート、アーティストなど約1000人に取材し、その経験と様々な武術を稽古した体験をもとに身体論を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ
86
モヤモヤの正体は、自己と他者との意見の食い違いにあり、それは常識、文化にまで遡ることで得心する。スッキリとした解が生まれないとすれば、白黒つけられないところに留まる足腰の強さはあった方がいいのだろう。社会とは動的なもので、他者を気にして、私は私であると認めることを口に出して言えないことが根底にあるとすれば、自己の現状の姿を認め、社会構造を見極めることで見えてくるものがあるのかもしれない。8つの章の最後にあるつぶやきは、市井の人々へのインタビューから導かれた著者の体験からくる言葉であり、ヒントをもらえる。2021/01/17
おさむ
35
武田砂鉄さんに似てるなあ‥‥。が第一印象です。いまの世の中にあふれる「モヤモヤ」を思考し、その構造や原因を言語化しようとする試み。それも、平易な言葉でわかりやすく。なかなか難易度の高い仕事ですが、著者はそれなりに成功していると思います。誤解を恐れずに結論を言えば、常識を疑え、自己本位に立ち返れ、共感なんていらない、対立や分断、怒りを恐れるな、と言ったところでしょうか。ミシマ社らしい、凝り固まったアタマをほぐしてくれる本でした。2020/11/05
ちくわ
26
日常的に感じているモヤモヤ。とりわけこのコロナ下で、正しさや行動規範がますますよくわからなくなってきています。自分のこのモヤモヤはどこから来ているのか?ちょっと難しかったので、もう一度じっくり読んて、よく考えてみようと思います。(☆3)2020/09/18
かふ
23
「モヤモヤ」を解決する本ではないのだった。「モヤモヤ」に置かれる状態とは、宙吊り状態だと思うのだがあえてこれが正しいという結論よりもその状態を問うことによって身体的反応を見る。頭で考えるだけだと「モヤモヤ」だけど身体に問う(とりあえず自然な反応で動いてみるということか)。日本の教育は周りとの同調を求めていく。社会という言葉もそこに子供は含まれないと指摘されてなるほどと思う。そこでの大人は同調していく人になるのだ。周りに迷惑を掛けない存在として。2020/06/05
香菜子(かなこ・Kanako)
20
モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く。尹 雄大先生の著書。同調する必要なんてない。協調性なんて気にしない。迷惑だと言われてもいい。ワガママだと言われてもいい。他人の評価よりも自分自身を好きになること。迷惑ワガママと言われないために生きているわけではないから。モヤモヤの正体は自分自身の心の弱さなのかな。迷惑とワガママの呪いを解かないとすっきりしないから。2022/10/08