遺伝子から解き明かす魚の不思議な世界―水面下で起きた4億年の進化物語

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  • サイズ A5判/ページ数 469p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784909383075
  • NDC分類 487.51
  • Cコード C0045

内容説明

エラ呼吸する生き物たちの生存戦略。古代魚からサメやエイ、淡水魚と海水魚、電気魚にいたるまで、多様に進化した魚たちの性の仕組みや子育て戦略、水圏への環境適応や陸上進出のシナリオなどを取り上げ、豊富なエピソードとビジュアルとともに、未だ謎の多い魚たちの不思議と魅力を描き出す。

目次

第1部 脊椎動物4億年の進化の中での魚(進化と現生生物;サメの不思議と生態―軟骨魚綱は原始的な魚なのか?;硬骨魚類の多様な生存戦略がもたらす進化;閉ざされた湖で起こった進化―アフリカンシクリッドの世界;ゲノム編集技術による魚類研究の新展開)
第2部 水あれば魚あり(海と川をいったりきたり―浸透圧調節のしくみ;様々な淡水環境に適応進化したトゲウオたち;電気を感じ、電気を出す魚たち;魚の味覚と摂餌行動の多様性)
第3部 子孫を残していく戦略(魚から見えてくる哺乳類と魚の繁殖システムの違い;魚の卵の膜とそれを分解する酵素の共進化;卵生と卵胎生―魚類の多様な繁殖戦略;オスとメスを決める遺伝子の意外な多様性とオス化メス化の変わらない骨組み;魚にも「思春期」がある;性を換える魚の世界―魚はいかにして性を換えるのか?)

著者等紹介

神田真司[カンダシンジ]
1982年生まれ。東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。博士(理学)。同研究科准教授を経て、東京大学大気海洋研究所准教授。メダカを用いた生殖調節機能の研究から、哺乳類と違いが生じた理由に興味がわきはじめる。モデルを使った生理学的な研究に加え、古代魚などの非モデル動物を用いた、脊椎動物の進化を辿る研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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izumone

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こんな本を待っていた。「魚類図鑑」は百花繚乱だが,魚という動物についてその特徴や多様性を浮き彫りにするような,一般向けのちょっと読み応えのある手頃な本は存外少ない。まあ魚類と言っても,脊椎動物の半分は「魚」なのだし,四足動物を除く側系統群でもあるから,鳥類と同じようにはいかないだろうけど。本書は,他の脊椎動物も視野に入れて,色々な側面からの魚類研究を,ある程度の深さまで一般読者に伝えようとしてくれていて,おもしろい。ただ,「魚について」というより「魚を使った自分の研究について」語りがちなのがやや残念。2019/10/30

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