内容説明
単独、無酸素で、固定ロープ、無線を使わず、6日間で2度のエベレスト登頂を成し遂げた迫真のドラマ。トレイルランのワールドチャンピオン、キリアン・ジョルネが自ら記した精神の旅の記録。山に登ること、走ること、自然の中で生きること、そして栄冠がすべてではないこと。生い立ちから、制覇した山岳レース、レースを共にしたパートナーたち、そして自然への想いを綴る。
目次
別れ
トレーニング
エベレストへの準備
山はぼくの故郷
夏のエベレスト
五〇〇枚以上のナンバーカード
秋のエベレスト
夢のパートナー
冬のエベレスト
ぼくを永遠に変えた出来事
春のエベレスト
著者等紹介
ジョルネ,キリアン[ジョルネ,キリアン] [Jornet,Kilian]
山岳アスリート。15年にわたり山岳スキーとトレイルランニング競技を牽引し、あらゆる大会やレースで勝利を収めてきた。スペイン、ピレネー山脈の山小屋で育つ。アスリートとしてさまざまな分野に挑戦し、エベレストに2回連続で登頂するほか、世界各地の山の登頂スピード記録を塗り替えている。近年ではノルウェーに暮らし、山岳スポーツの限界に挑みつつ、映画や著作、デジタルコンテンツを通じて多くの人々の心に働きかけている。また、気候変動の抑制を提唱し、自然環境を守る意識を高めるための活動を行っている
岩崎晋也[イワサキシンヤ]
翻訳者。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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taku
14
世界の一流山岳アスリート、キリアン・ジョルネ。輝かしい成績は知っているが、どんな人物なのか。石川直樹さんの帯コメント通り、とんでもないことをさらっと描いてくれちゃってる。今の時代に名声を得ること、レースや登山に対して真摯なアスリートらしい葛藤も抱えている。そこが2020年の環境保護財団立ち上げなどに繋がっているんだろう。山の神に愛されている人かもしれない。それ以上に神のつくった自然と、そこで活動することを愛している人だ。景色と時間のパノラマをどこまでも、雲の上へ行きたくなる。2022/07/18
Kuppa
6
世界最強の山岳アスリートであるキリアン·ジョルネの最新本。和訳版で読了。彼のプロジェクトである「summits of my life」の映像と併せて読むと2倍楽しめる。 数々のレースで優勝する一方、単独無酸素で6日間で二回エベレストに登頂するなど、トップアスリートとしてのキャリアと名声と、その裏にある葛藤。彼の言葉で語られる本当の姿に、驚嘆と羨望と親近感を感じつつ、一気に読み進めた。読み終わった後に残ったのは、見たことのない雲の上の世界の、高い高い山の上への憧れだった。2021/09/20
naohumi
5
キリアン。その存在については、名前だけは知っていたが、スカイランニングに取り組んでいる以上の事は知らなかった。エベレストに登頂したり、生死を分け隔てるような経験をしたり。そういった彼の経験については知らず、まるで小説でも読むかのように、その体験に飲み込まれた。 「勝利の喜びは見せびらかすのではなく、自身で噛みしめるもの」また、彼は「ただ単に足が速かっただけ。外の世界では無意味」。そんな彼の考えが感じ取られ、共感と感動を覚えた。承認欲求を求めるのではなく、彼自身の生きる姿勢を深く考えた本だった。2023/01/04
Go Extreme
4
別れ トレーニング エベレストへの準備 山はぼくの故郷 夏のエベレスト 五〇〇枚以上のナンバーカード:ゼガマ2007 ハードロック100 ウルトラトレイル・モンブラン フュリ・バーティカルキロメーター ピエラメンタ シエール・ジナル 秋のエベレスト 夢のパートナー:シモン ウーリー ソロ ステファン ヴィヴィア 冬のエベレスト ぼくを永遠に変えた出来事 春のエベレスト2021/10/23
Mirunovic
2
発売日に購入して、読み終わるまで時間が掛かってしまった。salomnから離れてどこで何をするのか…孤高の伝説の山岳アスリート。2021/12/03