内容説明
昭和九年生まれのノンフィクション作家が時代を象徴する人や事件の跡をめぐる、墓碑巡礼の記録。
目次
鬼熊事件―“鬼熊”と恐れられた男が三人殺害 岩淵熊次郎
文豪の自殺―“ぼんやりした不安”の果てに 芥川龍之介
“ヤマセン”暗殺―治安維持法改正に一人反対 山本宣治
無教会主義の思想家―非戦を説き、聖書研究に没頭 内村鑑三
日本細菌学の父―破傷風の純粋培養に成功 北里柴三郎
浜口雄幸狙撃事件―“ライオン宰相”ホームで撃たれる 浜口雄幸
日本資本主義の父―五〇〇社以上の創立に関わる 渋沢栄一
血盟団事件―“一人一殺”の暗殺計画 井上準之助/団琢磨
坂田山心中事件―墓から遺体が盗まれる 調所五郎/湯山八重子
五・一五事件―青年将校らが首相を暗殺 犬養毅
拷問死―プロレタリア作家、特高警察に虐殺される 小林多喜二
国際親善に努めた教育者―「われ太平洋の橋とならん」 新渡戸稲造
二・二六事件―“昭和維新”を叫ぶ青年将校らが閣僚を暗殺 高橋是清/斎藤実/渡辺錠太郎/野中四郎/河野寿/香田清貞/安藤輝三/栗原安秀/竹島継夫/対馬勝雄/中橋基明/丹生誠忠/坂井直/田中勝/中島莞爾/安田優/高橋太郎/林八郎/渋川善助/水上源一/村中孝次/磯部浅一/北一輝/西田税
阿部定事件―男を殺害し性器を切り取る 阿部定/石田吉蔵
津山三十人殺し―横溝正史『八つ墓村』のモチーフに 都井睦雄
病妻を詠んだ『智恵子抄』―「あなたはレモンを待つてゐた」 高村智恵子/高村光太郎
現代漫画の祖と歌人の妻―自らの信条に生きた一族 岡本かの子/岡本一平
野球大会で球聖逝く―函館太洋の久慈次郎、牽制球に当たって 久慈次郎
ソ連船遭難事故―荒れる海で必死の救助活動 “インディギルカ”号乗船者
四高ボート部遭難事故―『琵琶湖哀歌』と“四高桜” “加茂”号乗船者〔ほか〕
著者等紹介
合田一道[ゴウダイチドウ]
1934年(昭和9年)、北海道上砂川町生まれ。ノンフィクション作家。佛教大学文学部卒。北海道新聞社に入社し、在職中からノンフィクション作品を発表。1994年よりノンフィクション作家の養成教室「一道塾」を北海道で主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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