内容説明
さまざまなメンタルの問題と睡眠とは、切っても切れない関係にあります。そもそも私たちが睡眠をとる一番の目的は、脳をクールダウンさせたり、脳のメンテナンスを行なうこと。この大事な睡眠が、寝酒、依存症、トラウマや恐怖体験、うつ病や双極性障害などによって、ペースを乱されてしまうのです。発達障害をもつ人も、睡眠の問題を抱えやすいことがわかっています。睡眠薬への依存も、増え続けています。―なぜそうなる?どうしたらいい?各分野の専門家に聞きました。心の問題と「睡眠」をめぐる深~い関係をわかりやすく!
目次
プロローグ 私たちはなぜ眠るのか?
1 アルコール―寝酒のリスクと断酒後の不眠
2 薬物―睡眠薬の乱用・依存について
3 眠りの工夫―大事なのは、寝る時間より起きる時間!
4 トラウマ―悪夢も、回復のプロセス
5 発達障害―年齢によって困りごとが変わる
6 うつ病・双極性障害―不眠・過眠・昼夜逆転をどうするか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にゃにゃころ
12
とても良い本だった。睡眠障害って本人はとても辛いと思う。発達障がいの人は上手に眠ることが難しい。理解が進んで「遅刻=だらしない」って認識が変わってくれるといいな。もっと言えば、特性に合わせて出勤時間の調整ができるとか... 当たり前に出来る人は、出来ない人に寄り添う優しさが欲しい。最近は依存性の少ない睡眠薬もあるようで、睡眠薬に限らず、日々薬の研究開発をしてくれている方々に感謝。自分はまだまだ夜型で、朝も限りなく眠れるけど、やがて周りの年配の人のようにぐっすり眠れないことに悩むようになるんだろうな。2024/11/01
アリーマ
11
薄い本なのだがわかりやすい。不眠を主題に例えばアルコール依存、ADHD、うつ、統合失調症など、背景にある病状の専門家がコンパクトに基本的な解説。一見地味な本だが、思いがけず多角的に不眠症をとらえる一冊となっていた。この辺の話に興味があれば参考になる一冊。★★★★2023/08/22
カッパ
10
眠りと依存症や精神疾患は大いに関連している。症状が眠りにも出ているという見方もできると思う。 当事者の声も沢山あり、様々な方が悩んでいることもよくわかる。すぐにかわる効果を求めずに少しずつ調整すること。詳しい人にみてもらうことが良さそうだなとは思いました。薄いしわかりやすいからおすすめです。2024/02/25
たらこ
7
わかりやすく、眠りの問題が出そうな疾患ごとの困りごとを紹介。悪夢は回復の兆し。2023/05/17
ひろか
6
超良書2023/03/19