内容説明
「おまえ、ブラサカなめてんだろ」視力が落ちて約1年。高校卒業を半年後に控え、一輝は自らの進路について悩んでいた。ブラインドサッカーは楽しいけれど、将来の仕事には直結しない。視力が落ちてから学び始めたプログラミングも、能力不足を感じている。自分が目指すべきものは何か―もやもやしたまま臨んだ受験前最後の試合で、一輝は自分と同じ病気を抱える、同い年のブラサカ選手に出会う。
著者等紹介
川端裕人[カワバタヒロト]
1964年生まれ。東京大学教養学科卒業後、日本テレビに8年間勤務。退社後はコロンビア大学ジャーナリズムスクールに籍を置きながら、文筆活動を本格化。フィクション・ノンフィクションの両分野で活躍する。ノンフィクションに科学ジャーナリスト賞、講談社科学出版賞を受賞した『我々はなぜ我々だけなのか』(講談社ブルーバックス)、『動物園にできること』(文春文庫)など多数の著書がある
とろっち[トロッチ]
イラストレーター。多くの書籍の装画や、雑誌、書籍の挿絵を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっしー
10
一輝も高校生。いくら視力が落ちたとしても、将来を決める最初の難関、受験が待っていましたね。障害があるからといって、その辺りが免除されるわけではない。やりたいこと、出来ること…選択肢は狭まったけど、無い訳じゃない。自分の中の最善を模索しながら進む姿は格好いいと思いました。自分が受験生の頃は、ここまでしっかりした考え、持ててなかったです。彼らが今後、どんな道を進んでいくのか…まだまだ追いかけたくなるお話でした。2019/03/15
道錬
2
とても現実的な場面が多く、自分にとってもどうしたらよいかを考えさせてくれる。2019/01/08
Yuka
1
高校生で中途失明の一輝とその友達やブラサカ仲間との日々、高校生活や進路選択など中高生にも共感できる内容。 友達の描写も多いので主人公に感情移入しなくても、友達の目線やサポートする目線で選ぶ選択肢についても自然と知ることができるのはいいなぁと思う。 次号は一輝の大学生活かな?続きも楽しみ!2018/12/13
Sao
0
続編。そして完結編。未来を感じさせる、素晴らしいハッピーエンドでした。2020/06/14
ミーナ
0
続巻のこの本も面白かった。 視力が落ちて進路が狭まってしまった一輝だが、自分にある条件の中で勝負する姿がキラキラしていた。 自分より良い条件を羨んでしまいがちだが、自分の今ある状況の中で先生や友達に相談したり調べたりして、自分の将来を真摯に考える姿が印象的だった。 真剣に考える中で、考えがまとまり道が開けていく…たくさん悩んだ上で得られる経験だと思う。 更なる一輝の成長が楽しみだ。 更なる続きを期待したい。2020/01/07