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内容説明
本をつくる人が増えれば、きっと読む人も増える。そう信じて、個人の本づくりに伴走し続け、「ZINEの聖地」と呼ばれた印刷会社が長野にある。1冊の本ができあがるまでにどんなドラマがあったのか。印刷所にしか語れない「本」のこと。表紙がダンボールでできた写真集、個人で1万部以上売っている短歌集、大学生がつくった40ページの初めてのZINE、etc…。空前のZINEブームの中心に、この印刷会社がある―。あの本もこの本も、藤原印刷だったんだ!
目次
第1章 本をつくるって最高だ!(「売れそう」より「自分が楽しい」を優先した本;「注文住宅的」なおもしろさ ほか)
第2章 人が本をつくる理由(本づくりはどうやって始まるのか?;1 記録「自分を、いまを、残したい」 ほか)
第3章 「できない」のない本づくりを実現するために(「本をつくるなら藤原印刷」と言われるまで;兄貴と一緒にはたらきたい ほか)
第4章 「本をつくりたい」と思ったときに考えること(本をつくるために決めること7つ;思いつき、から、着手まで ほか)
著者等紹介
田中裕子[タナカユウコ]
鹿児島県生まれ。ダイヤモンド社の編集職を経て独立し、2015年よりライターズカンパニーbatons所属となる。ブックライターとして多くのベストセラーを手掛けるほか、ウェブや雑誌等でインタビュー記事執筆、エッセイの寄稿など幅広く活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼっちゃん
43
”印刷所にしか語れない「本」のこと”の帯が気になり手に取った。つくるよろこびを伝えたいために、自分で内容、デザイン、仕様などぜんぶ自分で決めて本を作りたい人の伴走者になって作った本の話であった。この印刷会社は著者兄弟の祖母がはじめられたそうだが、同じ文字だが、生々しい熱量を載せたいと”心で刷る”という意味で「心刷」というのを大事にされているが、それが伝わる本づくりだった。2025/11/09
はっせー
42
本書は、ZINEの聖地と呼ばれる印刷会社である藤原印刷に、インタビューした内容をまとめたもの!ひとり出版社や古本屋などといった本にまつわる職業のお話もありますが、印刷会社のお話は、初めて聞いた!本書のイメージを伝えると「想いを拾う」ではないかなと思う!活版印刷の工程の1つに活字を拾う作業がある。藤原印刷は依頼者と一緒にどんな紙にするか・予算はどのくらいあるか・どんなインクにするかなどを1つ1つ確認しながら進めていく。これって依頼者の想いを活字を拾うように1つ1つ拾っているのかなと思った😆2025/10/19
kanki
20
長野県松本市の印刷会社。本を作りたい一般の人の伴走。本を出すのが目的の自費出版とは違う。ここは、本作りの過程を味わうのも目的。装丁も含めた本自体の美しさ。2025/10/22
スプリント
14
ZINE(ジン)の聖地と呼ばれた藤原印刷の三代目社長が書かれた本。 本に対する愛情だけでなく本作りの携わる人々への愛情に溢れた本です。2025/10/16
まりちゃん
4
自分だけの本を創りたい人と、それをかなえる藤原印刷の話。装丁も大きさも内容も予算も、すべて自分の思うまま。本を売っても売らなくてもOK。なんでもあり。「本」の概念を超えて、なんて自由だろう。うむ。わたしだったら、タイトルは「まりちゃん」で三部作にしたい。15冊作って家族と友達限定にしてもいい。駆け出し時代の苦労はページによって色を変えて濃紺から薄いブルーまで、中年の旅行エッセイは写真で埋め尽くす。定年後のは本の感想集で、小ぶりで表紙がしわしわの渋い茶色がいいな。2025/11/07




