感想・レビュー
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空の落下地点。
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鷹が鳩に、人間が樹に、という一句。越智友亮さんが池田澄子先生と一緒に推敲されたという、〈ゆず湯の柚子突いて恋を今している〉と手法が同じだ。優しくすること。生命の威圧性。存在していることそのものが誰かにとっての脅威であること。俳句にエクスクラメーションマークを取り入れる。この自由さ。文語と口語の境い目は、何となく戦前と戦後の境い目に似てる。言葉を違えることで、戦争と無関係になろうとした。初鏡、違う自分になっていやしないかというウキウキ。変身願望と、過去への責任の葛藤。凍りたし、水はHSP。会える友が朋。2024/03/06
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- 和書
- 北園克衛詩集 現代詩文庫