内容説明
かつて、日本の都市は歴史的に一貫して緊密な農村との相互補完関係をもっており、都市の土地も緑地を多く含む「庭園都市」であった。しかし、近代化・現代化のなかで経済的な豊かさとそれによる自由を追い求め続けるようになっていくなかで、それが失われていってしまったといえる。しかし、21世紀の現在、人々の生活目標は経済的豊かさだけを追い求めるものから環境への配慮と個性と自立性が求められる社会の実現へと変貌しつつある。本書は、都市の歴史をふまえながら、地域社会における市民・団体・行政などによる様々な協業と協同主義の実践から、都市と農村との親密な関係を再生する道を構想する。
目次
第1章 戦後日本における社会基盤とまちづくりの目標・主体の変容
第2章 近代都市像からの脱却
第3章 「都市の農村化」による「新たな豊かさ」とライフスタイルの生成
第4章 「都市の農村化」を推進する協同主義と地域再生
第5章 市民協同による地域社会づくりの事例
第6章 都市と農村が共生する「農住自給圏都市」構想
資料 市民活動報告の記録
著者等紹介
斎藤義則[サイトウヨシノリ]
1950年山形県に生まれる。早稲田大学理工学部建築学科卒業・工学修士、茨城大学人文学部教授(行政計画論・都市計画論など担当)、同大学地域総合研究所所長を経て、同大学名誉教授。専門は都市計画、地域計画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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