内容説明
朝鮮社会に流れ続けた儒教的民本主義思想の地下水が生み出した独自の近代思想とは？日本的・近代主義的な政治思想史の文脈からは容易に理解できない朝鮮の近代思想の歴史を描き出す。朝鮮の近代思想に関する論文を集成し、合わせて比較軸を示す意味から日本の近代思想や対外認識・国家認識に関する論文も収録した、著者による思想史研究の集大成。
目次
第１部 近代朝鮮の小国主義（朝鮮における大国主義と小国主義の相克―初期開化派の思想；朝鮮近代のナショナリズムと東アジア―初期開化派の「万国公法」観を中心に；朝鮮における日本帝国主義批判の論理の形成―愛国啓蒙運動期における文明観の相克 ほか）
第２部 近代朝鮮の思想家（朴珪寿における実学から開化への思想的転回―横井小楠との比較；金允植における民衆観の相克；李沂における道義と国家 ほか）
第３部 近代日本の対外認識と国家意識（近代日本における道義と国家―横井小楠・中江兆民・樽井藤吉；日本／朝鮮におけるアジア主義の葛藤；パン・ツングーシズムと東アジア ほか）
著者等紹介
趙景達［チョキョンダル］
１９５４年生まれ。中央大学文学部卒業、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、千葉大学教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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