出版社内容情報
現代の歴史家と竹内好の思想とのスリリングな邂逅!歴史学という立場と手法にこだわりながら、さまざまな角度から竹内の思想を照射…戦後思想のなかに独自の地歩を占める思想家――竹内好。中国文学研究者でありアジア・太平洋戦争下での従軍体験もあった彼は、中国近代の歴史と文学に現れた思想を動態的にとらえ、そこから独自の「近代」論や文学論、アジア論・知識人論などを紡ぎ出していった。さらに戦後日本人の思想の在り方にも真正面から向き合い、ナショナリズムや民族・民主主義というものを根本から考え続けた。その竹内は、同時代の歴史学とどのような対話を繰り広げ、また歴史そのものをどのように考えていたのか。また現代の歴史家は、彼の思想といかなる対話をなし得るのか。本書は歴史学の立場と手法から、竹内の思想と歴史認識にさまざまな角度からアプローチする。
総論 竹内好と「歴史学」との対話(山田 智)
第一部 生涯と思想―評伝編―
一 〈魯迅〉にいたる道 ―復員まで―(小嶋茂稔)
二 〈ドレイ〉からの脱却を求めて―戦後社会のなかで―(黒川みどり)
第二部 思想と近現代史―各論編―
一 〈共通の広場〉の模索―竹内好と第三次『思想の科学』―(廣木 尚)
二 明治維新論の展開(田澤晴子)
三 〈朝鮮〉というトポスからみた「方法としてのアジア」(姜 海守)
黒川 みどり[クロカワ ミドリ]
編集
山田 智[ヤマダ サトシ]
編集
内容説明
現代の歴史家と竹内好の思想とのスリリングな邂逅!歴史学という立場と手法にこだわりながら、さまざまな角度から竹内の思想を照射する。
目次
総論 竹内好と“歴史学”との対話
第1部 生涯と思想―評伝編(“魯迅”にいたる道―復員まで;“ドレイ”からの脱却を求めて―戦後社会のなかで)
第2部 思想と近現代史―各論編(“共通の広場”の模索―竹内好と第三次『思想の科学』;明治維新論の展開;“朝鮮”というトポスからみた「方法としてのアジア」)
著者等紹介
黒川みどり[クロカワミドリ]
早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学、博士(文学)。静岡大学学術院教育学領域教授
山田智[ヤマダサトシ]
1971年生まれ。専修大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。静岡大学学術院教育学領域准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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