内容説明
フォークナーの研究者がその半生をかけた、渾身の論考。知られざる短編から見える、巨大な作家の全体像。
目次
第1部 フォークナーの土地(「あの夕陽」とデルタの変容―フォークナーのブルース;「乾燥の九月」における共同体のメカニズム;「黒衣の道化師」の象徴性―フォークナーのコメディア・デラルテ)
第2部 フォークナーの時空間(アポクリファルな世界の「インディアン物語」―「求愛」から「紅葉」へ;「正義」―「公正な裁き」の裏側;「見よ!」―鏡に映った他者と逆転の構造)
第3部 フォークナーの視点(「山の勝利」―失われた銃声;「勝利」―その裏側の真実;フォークナーの十字架―『永遠の戦場』への出兵と帰還)
第4部 フォークナーの起源(フォークナーの修業時代―薄明かりのニューオーリンズ;フォークナーと十一人の語り手たち―「ニューオーリンズ」の光とゆらぎ;フォークナーの鏡の家―「ニューオーリンズ」の語りの円環)
著者等紹介
梅垣昌子[ウメガキマサコ]
大阪生まれ。現在、名古屋外国語大学、外国語学部英米語学科教授。京都大学大学院博士後期課程文学研究科単位取得後退学。専門はアメリカ文学。2009年度、サウスイーストミズーリ州立大学・フォークナーセンター、ミシシッピ大学派遣研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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