内容説明
67歳のエマ・ゲイトウッドは、全長3500kmのアパラチアン・トレイルを一人で歩きとおした、初めての女性です。谷川の水をのみ、木イチゴの実をたべ、枯れ葉のベッドでねむることもありました。おばあさんの山歩きはしだいに有名になって新聞や雑誌にものったのです…。雄大な自然のなかですごすよろこび。いくつになってもチャレンジするエマおばあちゃんのすがすがしさ。1955年、アメリカでの実話を、地図と絵でいきいきとえがきます。
著者等紹介
サームズ,ジェニファー[サームズ,ジェニファー] [Thermes,Jennifer]
地図のイラストを得意とする画家、子どもの本の作家。パーソンズ美術大学でコミュニケーションデザインを学び、卒業後、雑誌の編集部で働く。その後、フリーランスのイラストレーターとなる。コネティカット州の18世紀にたてられた農家に暮らしている
まつむらゆりこ[マツムラユリコ]
松村由利子。1960年生まれ。毎日新聞社で科学環境部、生活家庭部などの記者として働いたのち、執筆、翻訳に専念。2010年から沖縄・石垣島で暮らしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
32
3500㎞という信じられない長さのアパラチアン・トレイルというコースを、一人で歩ききった女性、しかも彼女が67歳という高齢者であったことに驚きと感動を覚えました。 歩いている間の人との関わりにトレイルの魅力を感じながら、あまり幸せではなかったかも知れない彼女の人生において、何が彼女を駆り立て、最後まで完遂させたのか、彼女の意志というよりも必然性に共鳴しました。 若者の冒険談とは違った重さを感じました。2019/05/11
アナクマ
31
1955年。67才のおばあちゃんがアパラチアン・トレイル3500kmを歩き通す。女性単独としては初。“お遍路さんのお接待” にも似た互助システム?があったとはいえ約5ヶ月、わずか9kgの装備で成し遂げたのは驚嘆。農家の切り盛りに11人の子どもを育てた強靭さゆえか(54才でDV離婚)◉トレイルで出会う様々な人びとや、雄大な景色にも助けられたと思う。しかし「ひとりでいることに しずかなよろこびを感じるのでした」◉当人は「やってみたかっただけだよ」と言う。個の意志力や、自立自尊の気概を想像する。原作あり。2022/09/24
gtn
30
牧歌的な筆致と画風だが、松田宏也著「ミニヤコンカ奇跡の生還」読了直後なので、穏やかに眺められない。2022/02/06
mntmt
25
一人でやりとげたところがすごい。2018/08/15
anne@灯れ松明の火
24
読友さんご紹介のウェンディ ・ケッセルマン著「エマおばあちゃん」を検索をしたら、こちらもヒット。一緒に借りた。こちらのおばあちゃんは何ともパワフル。67歳で、全長3500kmのアパラチアン・トレイルを一人で歩きとおした、初めての女性をモデルにした実話。偶然見た雑誌をきっかけに、布袋を背負って一人旅を決行。運動靴5足をはきつぶし、あちこち怪我をして、それでも歩き続けたエマ。すごい! 裏表紙には「ともかく一歩ふみだすこと そうすれば前にすすめるから」とある。トレイルはできないけれど、この言葉は覚えておこう2022/05/23