牛たちの知られざる生活

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  • サイズ B40判/ページ数 176p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784908251085
  • NDC分類 645.3
  • Cコード C0061

出版社内容情報

「動物文学の新たな傑作」とイギリス各紙誌で絶賛のエッセイ。オーガニック農場で過ごす個性豊かな牛たちの日常を、愛情豊かに描く。「幼いころ、父や母はよくわたしに“お話”を聞かせてくれた。そこにはいつも、牛や豚や鶏や小鳥が登場した。そんな動物たちの物語を、今度はわたしが語り部となって語り継ぐことができればうれしい」(本書より)



イギリスのオーガニック農場でのびのびと暮らす個性豊かな牛たちの日常(と事件)を、愛情豊かに描き出した動物エッセイ。牛たちは食べたいときに好きな物を食べ、広大な牧草地で思い思いの生活を送っている。日常のユーモラスなエピソードから、出産・子育て・死に際しての驚くべき行動まで、彼/彼女の物語は、いとおしいものばかり。動物たちの心のうちを知ると、見慣れた風景が変わってくる。現代の管理化された畜産とは異なる環境から見出された動物と人間のあるべき関係を、生き生きと伝える一冊。「動物文学の新たな傑作」「小さな古典」と英各紙誌絶賛。



これは小さな古典だ。どこかユーモラスだが、おもしろさは作りものではない。登場する牛たちは、それぞれに豊かな内面と、多様な個性をもっている。著者は長年にわたる経験から、効率ではなく動物のことを第一に考えた農場経営について真摯なメッセージを投げかけている。

――フィナンシャル・タイムズ



まさに目からうろこの一冊である。物言わぬ動物たちが、何も言わないからといって何も考えていないわけではないことを教えてくれる。

――アラン・ベネット(『やんごとなき読者』著者)



知的な発見に心奪われる、チャーミングな物語。動物たち(牛が中心で、鶏やほかの生き物も登場する)を、尊敬と思いやりに値する「個人」として見る視点に貫かれている。魅惑的、感動的で、読み手の心をとらえて離さない。動物文学の棚に新たな名作が加わった。

――リディア・デイヴィス(『ほとんど記憶のない女』著者)



牛たちの知性をめぐる、美しく、心のこもった小さな本。

――ジェイムズ・リーバンクス(『羊飼いの暮らし』著者)

アラン・ベネットによる序文

はじめに



牛たちの知られざる生活

必要は発明の母/アリスとジム/母と娘/ジェイク/人間もときには役に立つ/肉親を亡くしたとき――バンブル一族の話/眠りについて/鳴き声が物語ること/牛はよい判断をする/牛にうわべのつき合いはない/一筋縄ではいかない雄牛たち/ファット・ハット二世/牛にも好みがある/目は口ほどにものを言う/牛の記憶力/馬について/羊、豚、鶏について/難しい出産のときも、牛は正しい判断をする/ディジー一族の話/農場では日々事件が起こる/体を使ったコミュニケーション/グルーミングについて/ミルクにも個性がある/子牛は遊びを考案する/忘れがたきアメリア/鶏は遊び好き/鶏の新たな一面/ふたたびアメリアの話/野鳥の話/自己治癒力について/リトル・ドロシーの話



牛について知っておくべき20のこと

鶏について知っておくべき20のこと

羊について知っておくべき20のこと

豚について知っておくべき20のこと



カイツ・ネスト・ファームについて

参考資料

訳者あとがき

ロザムンド・ヤング[ロザムンド ヤング]
著・文・その他

石崎 比呂美[イシザキ ヒロミ]
翻訳

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

蜻蛉切

21
イギリスのオーガニックファームを長年運営している著者によるエッセイ。 原書は2003年初版との事。 管理と生産性を重視する今日の潮流へのアンチテーゼ的な部分もありつつ、全体としては牛を中心とした動物との暮らしの中で見たり経験したことが描かれる。 以前読んだドクターヘリオット(獣医)のエッセイ(体験記?)と雰囲気が良く似ていてふんわりとして読みやすいし、発見もあって楽しい。 著者とは考えが異なる点もあるが、個と多様性というスタンスには大いに共感できる。 牛も色々だ。2018/10/13

Sakie

16
牛と人間が共生する在り方として、最も理想的な光景ではないか。この農場は数十年に渡り、広大な敷地に牛を放し飼いしている。牛たちは行きたい場所へ行き、食べたい草を選んで食べる。家族や友達と過ごし、手助けが必要な時は人間に目配せをする。犬や猫の飼い主がそう感じるのと同様、牛は人間に意思表示をする。集約管理型の農場では薬物投与が欠かせないのに対し、放し飼いの農場では牛が病気になりにくい。心地よく生きるための方法は牛自身が知っている。自ら癒やすための行動を取る知性は備わっており、免疫力も高い。悪いことなど何も無い。2019/05/25

8
朝ドラを見ている身として牛たちの個性や一匹一匹の性格や集団としての習性を知れたこと自体は楽しかった。が、やはりそうしてつぶさに見守り続けた牛たちを商品として扱うこと、時には出荷をすること、そことの折り合いが奇妙に避けられ語られないことが筆者のエゴイズムのように思えて少し後味は悪い。2019/05/06

spatz

6
[読了していない書]はじめに、牛たちの家系図がでている。牛たちとの生活。2021/03/16

くらーく

4
不思議な感じ。家畜なのに大丈夫なのかな。ある程度は理解できるけど、そんな性格の違いを感じるまで見ていたら、情が移るんじゃなかろうかねえ。 ただ、読んでいて引っかからないし、読みやすい文章なのは著者と訳者の力なのだろうなあ。すらすらと読めたなあ。 日本でも同じような育て方をしている牧場もあるだろうなあ。今度探してみるかな。2022/01/05

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