感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
27
うちのまちにある「芝居小屋」や演劇の知り合いを思い浮かべながら、それこそ、「舞台裏」を覗くつもりで読んだ。寛大なオーナーに恵まれ、自前の劇場で公演を打っていく。胸躍るようだが、実際は「戦記」だ。やっぱり、お客さん目線の徹底は、どの業界でも絶対に避けては通れないなと思った。2021/08/29
kochi
13
神戸三ノ宮駅の北側に忽然と出現したシアター・エートー(劇団☆新感線等で名高い大阪芸大のA棟にちなむ)。白ふん姿をオーナーに注目された俳優、村上泰児から計画を聞き、芸術監督として滑り込んだ著書達の苦闘・奮闘の日々… しかし、なんとなくお気楽な雰囲気が漂い、注目はオーナー夫婦や地元の経済人とのインタビュー。オーナーは妻の道楽みたいなものと言い、家庭内平和のため収益性は追求されず、「文化発展の拠点」と言ったような理論武装も、まあ口先と白状する著者。なんか、神戸のボンボンばかりが集まっているみたいで好きだ。2020/10/11
神戸山
2
お金のことばかり言う人はみにくい。夢ばかり語る人はみぐるしい。この本はお金と夢の両方を隈なくつぶさにバランス良く語る。類書なき良書。ただし、裕福な事業家が妻のために2億7千万円を投じて作った道楽シアターを芝居好きの劇作家が運営したドタバタ顛末記以上ではないのだけど。好きなことして喰って生きて行こうと甘いことを考えている若い衆には必読の参考書!(いっとくが「甘いこと」を考えるの゙は悪くない。「甘くないこと」から目を背けないための注意事項列記の教則本としておすすめ。凡百のビジネス書より良い。300=三重マル)2024/07/12