感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y2K☮
33
東京都現代美術館で著者の展示に惹かれた。石垣島に居を構える著者は連日海から流れ着く大量のゴミに胸を痛めていた。そしてある日、これらを素材にして人の役に立つ物を作ろうと思い立つ。南国の自然と海岸を埋めるゴミの山を左右の頁で並べているが、不覚にもペットボトルの蓋や白い砂浜に散らばるプラスチックの青い破片がインディゴブルーの海に劣らぬほど美しいと感じる時がある。だからこそなぜ捨てるのかという疑問。ランプの表情の豊かさにも括目。喜怒哀楽。偽善だけどゴメン。云いたくなるほど綺麗だ。再利用のアイディア、考えてみたい。2015/09/21
Y2K☮
25
再読。ほぼ写真集。碧い海と白い砂浜。対比されるのは流れ着いた大量のゴミ。美しい景色へのノイズ感に申し訳なさを覚えつつ、でも途中から奇妙な調和が見え始める。写真の撮り方なのか? ゴミたちがナチュラルなデコレーションか絶妙なオブジェに思えてくる。そしてそれらを再利用して著者はランプを創る。斬新にして清楚。全て最初からこの為に用意された素材であるかの様だ。別に答えを出さなくていいけど、ムダなものをムダにしない為のひとつの手段として創作がある。空回り人生と雑多な読書。そこから拾い集めたムダを再利用して創り続ける。2018/11/07
kei
0
☆☆☆ 沖縄の砂浜に辿り着いたゴミのアートが悲しくて幻想的。2022/04/15
くじら
0
☆8 美しかったときの写真と汚い浜の写真の対比にはっとさせられる。美しい作品に蘇ることのできたモノたちの幸運と、そうでないものとの分かれ目は、人間が作り出している。2019/03/09