本なんて!作家と本をめぐる52話

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  • サイズ B6判/ページ数 249p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784908059117
  • NDC分類 020.4
  • Cコード C0095

目次

塩一トンの読書(須賀敦子)
南の島で読む本(四方田犬彦)
読むこと書くこと(浅田次郎)
馬鹿的思考(穂村弘)
心はさびしき狩人(開高健)
挙動不審になりがちな(角田光代)
あとからゆったりと倒れる本の群もあるのだ(草森紳一)
捜しものはなんですか(椎名誠)
作家の好きな言葉(長嶋有)
私の好きな読みもの(夢野久作)〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

岡部敬史/おかべたかし

123
想像をはるかにこえてよかった本にまつわるアンソロジー。「本なんて!」というタイトル、素晴らしいな、よくつけたと思う。愛するけれど「本なんて」っていう存在でいいのかもしれない。本は学校が勧めなければもっと読まれるのかもしれない。しょせん本なんて。そんな気持ちでもいいんだよ。そんな聖人君子が読む本ばかりじゃなくていいんだよ。気軽な相棒探しな気分で今の子たちが本と付き合ってくれるといいな。この本、書店で無料で配れないか。税金で買って配れないか。電子マネーには税金が出るんだからな。2020/01/14

nonpono

113
「作家の本に対する愛が伝わる」アンソロジー。のっけから、「ひとりの人を理解するまでには、すくなくも、一トンの塩をいっしょに舐めにければだめなのよ」、ミラノで結婚した須賀敦子への姑さんの言葉のメガトン級な破壊力。「寝転んで読むのがいちばん楽だし、自由である。」(開高健)わたしも基本的はそう。だから枕にはこだわる。四方田犬彦の久しぶりに世界文学全集のゴーゴリーの巻を開いたら、砂粒が出てきたお話。出雲海岸で読んだらしい。海を見ながら読書なんて至福だろう。自分の蔵書ならね。様々な作家の読書論が濃厚だ。愛があるよ。2025/11/13

かりさ

70
52人の作家たちの本にまつわるエッセイアンソロジー。とても面白かったです。須賀敦子さんの「塩一トンの読書」から始まり(これだけでもかなり嬉しい)、古今の作家さんたちの本への思い、かつて関わった人々、妄想などとても楽しく読みました。なお一層の本への愛が膨らむのを確かに感じながら。何度読んでもうっとりするのは、夢野久作「私の好きな読みもの」。ポオの幻想作品への思いに大いに共感。森茉莉の「独逸の本屋」も好き。本への思いは愛しさと共に切なさも連れてくる。出会った幾多の書物と共に我が歴史も織り込まれるからかしら。2015/09/21

コットン

69
浅田次郎の「多少の背徳を感じつつ、しかしやむにやまれね酒色や麻薬のように、何となく隠れ隠れ、読書を続けてきた。」という体験が普通とは違い凄い。万城目学や芥川龍之介の意味もない何気ない文章の何て上手いことか!と実感。荒川洋治の『つか見本』では束見本の意味を知る→(本の中身は白紙だが、実際の製本時と同じ紙で製作された見本のこと。)2019/11/13

九月猫

68
食アンソロジーも好きだけど、こちらは本のアンソロジー。本好きにはたまらない。身に覚えが「あるある!」も「さすがにそれは……っ」も「賛同できかねます」ということも、みんな本が好きだという出発点が同じ(と言うと恐れ多い?)なので読んでいて楽しい。普段、目を逸らしている「いやー!知りたくないーー!」な『統計』でキレイにオチがついたので、オマケ的一篇はいらなかったかも。6万冊の蔵書には程遠いけど、共感と興味を覚えたのは草森紳一さん。久世さんの太宰暦と、荒川さんのつか見本も印象的。須賀敦子さんはやっぱり読まなきゃ!2015/09/08

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