出版社内容情報
往復書簡を通して行われた物理学者と心理学者による共時性の研究は、科学と人間性の関係についての深い探求と洞察に満ちている。ノーベル物理学賞受賞者のヴォルフガング・パウリと心理学の巨人グスタフ・ユングが交わした往復書簡集。
本書に収められた書簡において、パウリはユングが唱える共時性の考え方を強く支持していたことが分かり、共時性の現象は心理的な現象であるとともに物理的現象としての性質を持つとする。
本書によって共時性問題の背景が明らかになるだけではなく、往復書簡を通して行われた物理学者と心理学者による共時性の研究は、科学と人間性の関係についての深い探求と洞察に満ち、今日的課題を投げかけている。
ヴォルフガング・パウリ[ヴォルフガング パウリ]
著・文・その他
C・グスタフ・ユング[シー グスタフ ユング]
著・文・その他
湯浅 泰雄[ユアサ ヤスオ]
監修
黒木 幹夫[クロキ ミキオ]
監修/編集
渡辺 学[ワタナベ マナブ]
監修/編集
定方 昭夫[サダカタ アキオ]
翻訳
高橋 豊[タカハシ ユタカ]
翻訳
越智 秀一[オチ シュウイチ]
翻訳
太田 恵[オオタ メグミ]
翻訳
内容説明
集合的無意識、共時性に関する重要文献。ノーベル物理学賞受賞者パウリの見た夢を、心理学の巨人ユングとパウリ自身が分析。二人の書簡は、物理学と心理学の枠を越え、錬金術、超心理、UFO、易にまで及び、科学と心(魂)の接点を探る。
目次
パウリ=ユング往復書簡 1932~1958
付録(「ヴォルフガンク・パウリ教授」と明記された未発表の論説「背景物理 Hintergrundsphysik」の現代的実例;パウリのH・R・シュヴィーツァー(プロティノスの専門家)宛二通の書簡
パウリ自身による要約
宇宙線についてのパウリの所見
共時性についてのユングの手書きで未公表の覚え書き
年譜)
解説(ユングとパウリの出会いが意味するもの―往復書簡集をめぐって;往復書簡集におけるパウリ パウリの“背景物理”という考え方;パウリ=ユング往復書簡集の背景と前景―両者の関係を中心にして)
著者等紹介
湯浅泰雄[ユアサヤスオ]
1925‐2005年。東京大学文学部卒。文学博士。大阪大学、筑波大学、桜美林大学教授を経て、桜美林大学名誉教授
黒木幹夫[クロキミキオ]
1948年東京都生まれ。上智大学文学部哲学科を卒業後、ドイツ留学を経て、大阪大学大学院文学研究科(日本学)修了。湯浅泰雄の指導を受ける。文学修士。愛媛大学教授教養部を経て、愛媛大学教授法文学部に配置換え。愛媛大学法文学部長を歴任し、退職後は愛媛大学名誉教授。人体科学会理事
渡辺学[ワタナベマナブ]
1956年千葉県生まれ。上智大学文学部哲学科卒。筑波大学大学院博士課程哲学・思想研究科修了。文学博士。現在、南山大学人文学部教授。専攻は宗教学、宗教心理学。人体科学会理事。著書に『ユングにおける心と体験世界』(春秋社、日本宗教学会賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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roughfractus02
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