沈黙を越えて - 知的障害と呼ばれる人々が内に秘めた言葉を紡ぎはじめ

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沈黙を越えて - 知的障害と呼ばれる人々が内に秘めた言葉を紡ぎはじめ

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784907961053
  • NDC分類 378
  • Cコード C0037

出版社内容情報

重い障害の人も自閉症の人もみな豊かな言葉の世界を持っていることを長年の実践研究から明らかに。知的障害の概念が根底から覆る!

知的障害の概念が根底から覆る! 重度重複障害の人も、自閉症の人も、遷延性意識障害の人も、認知症の人も、人はみな豊かな言葉の世界を持っていることを、長年の実践研究から明らかにした感動の書。

第一部 援助方法の発見と広がり
◎言葉を持っている子どもたちの出現
  太田純平さんとの出会い
  指で字を書く長尾和憲さん
  神原康弥さんの筆談
  柴田美優さんとの出会いとその後
◎言葉を持っている子どもがさらに広がる
  岩切葵さんのこと
  三坂俊平さんのこと
◎基礎的な学習の発展としての2スイッチワープロ
  大野剛資さんとの試行錯誤
  藤村元気さんとの長い歩み
◎障害の重い子どももみんな言葉を持っている
  八巻緩名さんが開け放った扉
◎新しい援助方法の発見と広がり
 ●合図を感じ取る方法の発見
  三瓶はるなさんとの関わり合いの中で
 ●手を添える方法へ―簡単な言葉を発する人たちとの関わりから
  板橋望美さんのほんとうの言葉
  Aさんとの新たな展開
  発語のある伊藤柚月さんの複雑な思い
  町田市障害者青年学級で、寺本勝浩さん
  盲重複障害の栗山翔太さんの叫び
 ●自閉症の人たちとの関わり
  春の子会
  町田市障害者青年学級で、衛藤一樹さん
◎援助のさらなる飛躍―手を振ってかすかな力を読み取る方法
  井上神恵さんと偶然発見した新しい方法
  手を振ってかすかな力を読み取る方法へ
◎中途障害の方との関わり合い
  「一生植物状態」と診断された宮田俊也さん
  若年性アルツハイマー病の女性との出会い
  栗原正篤さんとの出会い
  中島基樹さんとの出会い

第二部 当事者活動への発展
◎重複障害教育研究会における試み
  当事者による研究発表―中村舞さんの試み
  自分たちで研究協議をやりたい―名古屋和泉さん
◎きんこんの会の誕生
  研究室に集ったメンバー
  当事者活動としてのきんこんの会
  当事者をつなぐ「通訳」としてのコミュニケーションの援助
  きんこんの会の声明文

第三部 障害概念の再考と援助方法の整理
◎知的障害ををめぐる問題
  言語の表出を阻んでいるもの
  運動のコントロールに関する困難をめぐって
    ?@重い運動障害のために体がまったく動かないという状態
    ?A筋緊張の問題による不随意運動
    ?B意図しないふるえの存在
    ?C意図した運動が反復運動になって止められなくなる
    ?D物を見たり物に触れたりすると勝手に手が伸びる
  発話をめぐる問題
    ?@発話がまったくない状態
    ?A簡単な発話しかできない
    ?B意図とは違う発話が生まれる
  知的障害=発達遅滞という見方の再考
  なぜ言語だけが保たれるのか
◎コミュニケーションの援助について
  相手に触れない援助と触れる援助について
  方法の整理
    ?@五〇音表から行の選択に続いて行内の文字を選択していく方法とその発展したもの
    ?A文字盤やパソコンのキーボードを指差していく方法
    ?B手を添える筆談および指筆談
  予測を用いることの意義とその問題

【著者紹介】
柴田 保之
1958年大分県生まれ。東京大学教育学部教育心理学科を卒業後、同大学大学院を経て、1987年より國學院大學に勤務。現在、國學院大學人間開発学部初等教育学科教授。専門は、重度・重複障害児の教育の実践的研究。(財)重複障害教育研究所において中島昭美先生のもとで実践的研究に携わる。また1981年より、町田市障害者青年学級にスタッフとして関わる。主な著書は、『みんな言葉を持っていた―障害の重い人たちの心の世界』(オクムラ書店)。

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感想・レビュー

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しいたけ

112
衝撃を受ける。重度の障害を持ち発語がない彼らが工夫された援助機器により、言語を持ち豊かな思いを抱え自分の人生を生きていることを伝える。綴られるその言葉は人間の奇跡。不自由な体を必死で捻じ曲げ、文字を追い学んでいたのだ、誰にも知られず。知的障害とは表現に関わるプロセスの障害であることが、当事者の言葉によって解明される。伝えたかった、自分が言葉をわかっていることを。母親への感謝と愛情。父への思いやり。自分らしく生きたい、人のために生きたいとの祈り。誰かと出会い結婚したいとの願い。生きる人全てが尊いことの証明。2019/01/21

ごー

2
ほとんど体を動かせず話もできない人、発話はあるが会話にならない人、そのような人たちが特別な装置やパソコンソフトを使い、他者の助けを借りて、文章をつづり始める。意思の疎通は絶対に無理だろうと思われていた人々の心の内を知ることができた時、周りの人たちはどんなにうれしかったことだろう。そして本人たちも、ずっと伝えたかったことを表現できて、どんなにうれしかったか。知的障害があるとされていて、話す言葉も拙い人の内側に、豊富な言葉が隠されていたというのは、本当に不思議だ。2019/09/22

ふじか

2
にわかには信じがたい内容で、半信半疑というかこれが真実であれば本当にすごいことだし、希望があるなというのが正直な感想。 門外漢なので素朴な疑問なのだけれど、なぜ物理的なスイッチ(介助者付き等)での会話入力だけなのだろうか? 自分で肢体がうまく動かせない方向けの会話装置として一番に思い付くのが、視線入力なのだけれど。2018/03/07

mogihideyuki

1
衝撃に次ぐ衝撃だった。言葉を理解していないと周囲では考えていた重度の知的障害や自閉症の人、事故で意識不明になり植物状態と思われていた人、そうした人たちが2スイッチ式ワープロなどの方法を用いることで、流暢に言葉を綴ったという。簡単な単語なら発話するという知的障害の人も、これを用いると複雑な文章を書き、不可解な言動や行動は「体が勝手に動いてしまう」と説明する。援助の仕方にはかなりの習熟が必要で、信頼関係がなければ不可能なケースも多いのだろうが、身近な当事者に対して自在に言葉を扱える可能性を常に意識しておきたい2017/11/29

Yuka

0
中村尚樹さんの作品は面白かったけど、本人が語ると全く面白くない。2015/06/03

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