内容説明
学生最強の柔道家として大正初期に単身渡米。抜群の運動能力でアメフトから水泳、スキー、陸上まで多くの競技を体得したのち、科学的スポーツ論を引っさげ帰国。早すぎた“選手ファースト主義者”として旧態の組織と対立し、満洲に渡ってスポーツによる日中融和を目指すも挫折。戦後は特攻で失った息子への愛惜を込め「平和台競技場」の創設に尽力。1951年、「いだてん」金栗四三と共にボストン・マラソンで日本初の優勝者を輩出―。『Peace Hill~天狗と呼ばれた男 岡部平太物語』の著者が、8年余に亘る取材の成果をもとに、“スポーツの神様”と呼ばれた男の生涯を描く。
目次
プロローグ 昭和の巌流島
敗戦国に勝利を
天狗と呼ばれた男
コーチの覚悟とは
プロ対アマチュア
満洲から世界へ
宿命的な対決
迫り来る暗雲
喪失と絶望
平和への再生
遺された教え
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
52
今年はオリンピックイヤーだったこともあって、その企画人乗じた作品かと思いましたが、予想は大きく外れました、岡部平太さんという方は全く存じませんでした。そのスポーツと純粋に向き合った姿はとても感動的です。あの時代に理論的に指導していたことは大きな財産であるはずなのに、それがあまり活かされていない現実に残念な気持ちになります。こうした作品は、書店に行ってみないと出会えません。2021/12/08
Go Extreme
2
昭和の巌流島 敗戦国に勝利を 天狗と呼ばれた男 コーチの覚悟とは プロ対アマチュア 満洲から世界へ 宿命的な対決 迫り来る暗雲 喪失と絶望 平和への再生 遺された教え2021/07/23
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- 和書
- 時が滲む朝 文春文庫