内容説明
ストーカー殺人からハイジャック、実娘殺害、統合失調症の詐病例まで。社会を騒然とさせた平成期北部九州の重大刑事犯の精神鑑定を手がけてきた専門医が、数ヵ月に及ぶ被疑者との“対話”と“観察”を通じ、犯行に至るまでの複雑な生い立ちや内面の葛藤を明らかにし、現行の医療観察法や措置入院制度、精神保健福祉法の問題点にも言及した“リアル”なドキュメント。
目次
ツーショットダイヤル・ストーカー殺人事件―殺人・銃砲力剣類所持等取締法違反
医師夫婦のモルヒネ中毒例―麻薬及び向精神薬取締法違反
アルコール酩酊下に暴行を繰り返していた統合失調症例―殺人未遂
全日空機ハイジャック事件―航空機の強取等の処罰に関する法律違反および銃砲刀剣類所持等取締法違反
措置入院中の統合失調症患者による警察官殺害事件―殺人
逮捕監禁、強制猥褻事件の詐病例―逮捕監禁、強制猥褻
統合失調症の母親による実子殺害事件―殺人および殺人未遂
遺産相続をめぐる実弟殺害事件―殺人・殺人未遂・銃砲刀剣類所持等取締法違反
国立病院看護師殺害事件 摂食障害と性嗜好障害との関連で―殺人・死体遺棄
著者等紹介
大曲清[オオマガリキヨシ]
1952年(昭和27年)、佐賀県生まれ。医学博士。精神保健指定医。精神科専門医・指導医。1978年(同53年)九州大学医学部卒業。1980年(同55年)佐賀医科大学精神科助手、1982年(同57年)九州大学精神科助手。1988年(同63年)~1989年(平成元年)、同職のままフランス・モンペリエの国立科学研究所へ留学。1991年(同3年)より若久病院に勤務。1992年(同4年)より同院医局長、1997年(同9年)より同院副院長を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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