内容説明
今なお、数多くの謎を残すカフカの作品とその背景。実際の草稿や印刷物などに従いながら、作品中に秘められた意図、現実世界との関連、全作品の成立時期、生前の全発表物、同時代人の評価などを、実証的に詳述していく五人の指導的カフカ研究者による意欲的試み。
目次
フランツ・カフカとフランツ・ブライ―再発見されたカフカの書評
カフカにおける三つの文学的神秘化
カフカの二番目の婚約者ユーリエ・ヴォリツェク
カフカ全作品の成立時期
一九二四年までのカフカの印刷物
フランツ・カフカと批評家たち(一九一二‐二四年)
カフカの城はどこにあったのか?
長篇小説『城』の章区分について
著者等紹介
金森誠也[カナモリシゲナリ]
1927年、東京に生まれる。東京大学文学部独文学科卒業。広島大学、静岡大学、日本大学などの教授を歴任。専攻はドイツ文学、ドイツ思想
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