ラカンと政治的なもの

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784907758103
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0010

内容説明

少壮気鋭の著者が、難解で知られているラカンの精神分析を軽快に読み解きつつ、非政治的、さらには反動的であるとさえされてきたその理論が、実際には、明白な政治的意味を有すること、そして、それは「ラディカルな民主主義」を強力に推進するものであることを鮮やかに解明する。

目次

序章 ラカンと政治的なものについて論じる可能性をめぐる予備的問題
第1章 ラカン的主体―同一性の不可能性と同一化の中心性
第2章 ラカン的対象―社会の不可能性の弁証法
第3章 政治的なものを包囲する―ラカン的政治理論に向かって
第4章 ユートピアの幻想を越えて―政治のアポリアと民主主義の挑戦
第5章 両義的民主主義と精神分析の倫理

著者等紹介

スタヴラカキス,ヤニス[スタヴラカキス,ヤニス][Stavrakakis,Yannis]
1970年、ギリシア生まれ。パンテオン大学を卒業後、エセックス大学で博士号を取得。現在は、ノッティンガム大学でリサーチ・フェローの職にある。精神分析と政治学の関連性を主要なテーマとしているが、リスクの社会学、社会的構築主義、環境政治など関心領域は広い
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

34

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ちょうど論点の似たジラールの著作と併読しつつ読んだのだが、やはりこの手の理論ではラカンの思想は頭ひとつ抜けているという印象を新たにした。ジラールの理論では、集団的な暴力に歯止めをかける要素はかなり奇妙な仕方で導き出されるのだが、ラカンにおいては、そうした要素が欲望のミクロモデルにそもそも含まれていて、それ自身が社会(マクロモデル)の紐帯をかたちづくる要素としても機能している。人間の心理のミクロなレベルからマクロなレベルまで、一貫した構図を示しえているようにおもわれる。また、著者の切りとり方もいい。2017/10/05

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