内容説明
17世紀のフランスの詩人ラ・フォンテーヌは、皇帝ルイ14世の王太子に、「人生の教訓を学んでもらいたい」との思いで、動物たちを主人公にしたこの寓話集を著した。美しくユーモラスな挿画を添えて。人生が変わる、ちょっとスパイシーな全26話。
著者等紹介
ラ・フォンテーヌ,ジャン・ド[ラフォンテーヌ,ジャンド]
1621‐1695。17世紀のフランスの詩人。イソップをはじめ多くの物語に独自の解釈を加え、詩の形式で240話の寓話を書いた
ブーテ・ド・モンヴェル,ルイ・モーリス[ブーテドモンヴェル,ルイモーリス]
1850‐1913。フランスの挿絵画家。エコール・デ・ボザールで美術を学び、イギリスのウォルター・クレインに刺激され絵本の仕事に携わる
大澤千加[オオサワチカ]
1994年に渡仏。エコール・デ・ボザールで美術を学び、絵本作家となる。フランスの出版社l’´ecole des loisirs、Nathanなどから多くの作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gtn
36
「ワシのまねをしたカラス」の一篇。年寄りのくせに、未だに虎の威を借りようとする者がいる。そんな奴に限って、本物ほど謙虚であることを知らない。2020/07/15
スプーン
28
辛辣な警句にあふれたフランスの寓話。 ブラックで最高(笑) 絵も内容も素晴らしいです。2017/04/02
たかしくん。
27
寓話集ですが、なかなかシュールですねえ。中でも「きつねとコウノトリ」「鉄鍋と土鍋」、失礼ながらバカバカしいけど、後を引く何かがあります。笑2021/01/10
HMax
25
皆さん書いておられますが、やはり挿し絵が魅力的。でも、最初の話のセミとアリ、どうみてもハエにしか見えない。オオカミとイヌ、骨と皮ばかりのガリガリの狼がカッコイイ。こんな生き方、なかなかできませんね。2018/01/29
SGM
24
★★☆フォンテーヌは17世紀の詩人。「全ての道はローマへ通ず」という格言を遺した人でもあるようだ。国柄というか、国民性というか、そのあたりの差異が感じられて面白い。例えばセミとアリという話。日本でいうアリとキリギリス。日本ではアリは堅実の象徴として描かれているが、フランスでは異なり、助けを求めるセミ(キリギリス)を見捨てる吝嗇家として描かれている。『アリの欠点はいくつもあるが、その中のいちばん小さな欠点は、物を貸すのが嫌いなところ』(P7)。2016/11/18